スキー場の食堂にラーメンがない違和感

↑まだ元気でお天気にも恵まれていた前半の写真

話には聞いていたけど、毎日みっちりスケジュールで部屋に帰ると正に「キューバタン」状態です。

持ち込んだビールにも殆ど手を付けてないといえば疲労具合が分かってもらえるかしら。

あたしにも指導者が1人付いて本当にラッキーで感謝すべき状況なんだけど、ぶっちゃけ初日の午前中だけで向こう５年分のスキーをやった感はアリアリです。


部屋に帰る前に既にバタンしちゃってるダニー＠三日目。



小６の春に岩手の山奥に引っ越した経験があってね。

転校先は体育も課外授業も冬はスキーかクロスカントリーでさ。
そういう学校だから、６年生ともなるとクラスメートは急斜面にポールを立ててタイム測ってるレベルなわけ。

その中であたしは１年生のクラスに入れられボーゲン。
既に身長が170cm台だったあたしはどっからどう見ても先生か父兄よ。
それなのに一番ヘタクソ。
岩手の義務教育時代は辛かったわ。

そんな経緯があって冬のスポーツって嫌いなのよね。

今回は２０年数年ぶりのスキー。
スキー板の長さも太さも随分と変化していて驚いたわ。
自分よりもだいぶ短い板を渡された時はまたアメリカ人のつまらないジョークかと思ったもの。

何せ久しぶり過ぎてどうなることかと思ったけど、不思議ね。
頭じゃなくて体が覚えていて我ながらビックリ。
でも筋肉だけは記憶に追いついて来ない現実が痛いです。

そして何よりもスキー旅行なのに温泉もラーメンも含まれていないのが一番つらいわ。

気力を振り絞って夫婦で記念撮影

雪山４日目

身障者のスキーイベントに来ました。

障害の種類を問わず、参加者は家族なり友達なり1人連れてきていいことになっていて、もれなくあたしも参加。

もちろん、誰も連れてきてない人も。

雪山にはなんの興味もないっていうかむしろ避けたいんだけどさ、ダニーと同レベルの障害を負った人の家族と話をしてみたいじゃない？

マメにこういうイベントには参加してるんだけど、どういうわけか単身者が多くてなかなか家族に会う機会がないの。

今回は東海岸の方からも参加者がいて大きなグループだから期待していたんだけど、やっぱり空振り。

でも学ぶことが多くて来て良かったなって思ってます。
思うに面倒みる側もみられる側も双方共に逞しいわ、精神的に。

まぁ嫌でも逞しくなっていくんだろうけどさ。

帰宅まであと２日。
有意義に過ごそうと思います。

人の顔色

ダニーに言わせると、あたしは喜び興奮すると顔が赤らむそうで。

今日も夕飯のサーモンのあまりの美味しさに身悶えていたら同じことを言われたの。

だから聞いてみたわけ。

主にどんな場所で私は赤らみますか？と。


大概、外より家で。
大概、食事中。


他には？

レストラン・・・・かな？


どんだけ食いしん坊なんだよ！

問題解決ならず。

ダニーのオフロードチェア。
実は重すぎてあたし一人じゃ車に乗せ降ろしが出来ないの。

毎度毎度マット君を頼るのもアレなので、ホームセンターで材料を調達しダニーが作った装置がコレ。




乗せて家を出発したならば当然、出先で降ろす作業があるのでこの装置も車に積まなければならないじゃない？

ということで、分解が効くように設計。

ごっつい車椅子と普通の車椅子の２台を積んでいっぱいいっぱいのところを、分解することでスペースの問題はクリア。

更にかよわい嫁でも苦にならない重さでなければならない。

出来上がったものを車に設置してオフロードチェアを押し進めると簡単にのった！！


よっしゃ！
大成功だ！
じゃ、とりあえず降ろそう。
仕上げの作業が残ってる。



意気揚々と降ろしたら最後、このありさま。



結局、重さに耐えられなかったようで曲がってしまいました。
もっと強い素材で作り直しかプランの練り直しが決定。


あたしが筋トレを始めるべきなのかしらね。

リベンジ

納豆をおかずに朝食をとっていたところ、既にシリアルを食べ終わったダニーが自分のipadを持って隣にやって来たの。

ipadを囲み至近距離であーでもない、こーでもないと食べながらやっているとおもむろにダニーが顔を背けるわけ。

要はあたしの納豆の息がもろに掛かって臭いって話ね。

承知で自分から寄ってきたくせに何なのよ。
しかも「うぇ～、キモイ」というコメント付。

無い腹筋を精一杯よじって体を向こう側に反らせるダニーの肩をポンポンと叩いて振り向かせたあたし。

そこへ、おもいっきり口を開けて中を見せてあげました☆


低レベルでゴメンなさいね。

オフロードチェアでヨシオ転がる

２月だというのにいきなり摂氏２６度越え＋バレンタインデー＋週末という、浮かれる要素は十分だった今日。

地味な我々、この日も至って通常通りでした。
残念ながらマット君も同じだったらしく３人で山へ。

力仕事はいつも丸投げ。
てへっ。



ごっつい車椅子だけあって、どんなデコボコ道もガンガン進むの。
徐々にダニーもコツを掴んできたらしく、ワザと荒い道を行ったり乗り上げたり。

砂地や登り坂はマット君が押していることもすっかり忘れているのか、激しく調子ヨシオのダニー。

強い日差しが容赦なく照りつける中、こんどはあっちだ、こっちのトレイルが良さそうだともう絶好調。


「ちーちゃん見て！オレこんなに斜めだぜぇ」


「おーっとっととと」









二人で来てたら大慌てで誰かを探しに走るところだけど、今回はあたしもダニーも余裕の記念撮影。

さすがに起こす時は二人掛かりだったけどね。
ちなみにお腹周りにシートベルトが付いてます。


今日の夕飯
・ローストポーク
・アスパラガス他、野菜
・ジャガイモの照り焼き
・ビスケット
食後はマット君がクッキーを焼いてくれました。

確かに振った

こちらで買えるキューピーの野菜ドレッシング。
今日、新しいのをおろしたの。

和風が欲しかったのに、うっかり中華を買ってしまったことに実際に口に入れるまで気がつかず、その味の違いに驚きながら商品のラベルを確認していたわけ。

そこで気がついた「使用前に振って下さい」の注意書き。


拡大すると分かるけど、非常に判りやすい絵に加え２ヶ国語表記。
さらにShake Well（よく振る）は見やすく大きく太文字。

自分が商品のラベルもまともに読まず、違う種類を買ってしまったことなどすっかり忘れて鼻高々に言ったの。

「見てよ、さすが日本の会社の製品ね。
これならいくら（アホの）アメリカ人でも間違いなく使用前に振るでしょ」


するとダニー。

まず激しく自分の体をシェイクしてからドレッシングに手を伸ばしました。




今日の夕飯

面白いけど盛りすぎ

元海軍だったマット君が言うの。
胸の前で両腕を交差させて。

「日本に寄港した時に飲み屋に繰り出したけど、外国人という理由で入れてもらえない店が何軒かあった」って。

どうやら、横浜だか横須賀だかでの経験らしいんだけど、腕でバッテンを作って入れてもらえなかったんですって。

にわかには信じがたい話だけど、同じく米国海軍として佐世保に数年いたダニーも似たようなことを言っていたので、全くない話じゃないと思うのね。

だから言ったの。

そりゃ、あれだよ。
あなた方アメリカ軍人が日本でろくな事件を起こさないからそうなるんだよ。
人種差別とかそういうんじゃないからね。
一部の残念なアメリカ軍人の問題。
問題を起こせば日本人だって出禁になる。

これには二人の元軍人も納得。

こんな話をしたのには、マット君が通う学校のインストラクターに日本滞在経験があるという背景があってさ。

その人と日本の話をするんですって。
どうも偏った内容であたしは気にくわないんだけど。

その人が送ってくれた日本に関する動画が面白いからとマット君が転送してきたのがコレ。



ない　ないない　ない　ありえなーーーい

今日の夕飯
・残りのマッシュドポテトでコロッケ
・残り物の数々

喜びの尺度

まだダニーがサンフランシスコの病院にいた時のこと。
退院を目前に控え、二人だけで外出したことがあってね。

参照：段差と物乞い

その時、駅や街でホームレスと思しき人に度々声を掛けられたんだけど、小銭をせがまれる代わりに「神のご加護を！」という言葉を貰っていたダニー。

車椅子利用者になるということは、家も無い彼らすら同情する生活が待ってるという事なのか・・・と今後がより一層不安になった忘れられない思い出の１つだったの。

当時は全てが手探りで何もかもが不安だったわ。


あれから２年半。



ダニーがどうしても行ってみたいという食堂が見るからに「ヤバイ地域」の一角にあってさ。

結果、あまりにも「ヤバイ」のでお持ち帰りにしてもらってそそくさと帰ってきたんだけど～。

混雑した狭い店内で車椅子は邪魔だろうと料理が出来るのを外で待っていた我々。

その間、数人に小銭をせびられたの。
あたしじゃなくて、ダニーが。

帰りの車の中で聞いてみたわけ。
「ねぇ、あのサンフランシスコのホームレスの件覚えてる？」って。

どうやらダニーも同じことを考えていたらしく、即座に反応してくれたわ。
それも嬉しそうに。


ああ覚えてるよ。

僕は今、彼らの目にお金をせびってもいい程に順調に見えてるってことだよね！




今日の夕飯

・ローストビーフ
・マッシュドポテト
・温野菜

オフロード・チェア

オフロードハンドバイクに続き、今度はオフロード車椅子を入手しました。

多少の自己負担もあったけど、非営利団体の協力あっての実現です。

この日を迎えるにあたり２年を要し、本人及び関係者は皆口々に「ようやく！」という言葉を口にしていたけどさ。

２年前なんてまだまだダニー大荒れで嫁をサンドバッグ代わりに使いまくりであたしは医者から抗鬱剤を処方されていた時期。

もう家を出ようと何度、荷物をまとめちゃ解いたことか。
本人だって今より強い痛みとイライラとでどん底だった筈。

そんな中でリサーチを進めて国外のメーカーにまで問い合わせて書類手続きを始めたんだから、ダニーらしいわね。

いかなる状況でもぬかりないっていうか、なんというか。
散々自棄っぱちな言動を繰り返してたのに、ね～？

複雑な思いが交差する嫁とは裏腹に念願の車椅子を得て絶好調のダニー。

帰りの車の中で言ってたわ。
「今日は普段より痛いからどうなることかと思ったけど、すっかり忘れてた」って。

もうあたし的には関係者に感謝の念しかないわ。

彼らはこの件を「我々にとっても初めての試み。ダンは言わばモルモット的存在でこちらも楽しみにしている」みたいなこと言ってたけどさ。

そんなことを言うと真に受けて調子にのっちゃうんだから、この男は。

最近、あまりに調子がいい上に外ズラが良すぎるからヨシオって呼ぶことにしたの。
ソトヅラ・ヨシオ。

そんなヨシオの初クルーズ。


まだまだ練習が必要のようです。