先週末から住み始めた念願のマイホーム。
売り手はいわゆる土地転しで、ボロ屋を自分たちで直して転売して得た儲けで次ぎなる物件に取り掛かるっていうヤツよ。
もう彼らはこの街にはいないらしいわ。
初めてここを訪れた時は内装工事中でね、メキシコ人と思しき売り手本人が台所のキャビネットに取り掛かっていて2回目の内覧の時は、やっぱりメキシコ人と思しき電気技師と居合わせたの。
その時ね、我々に同行していた不動産屋のおばちゃんにその電気屋が自分をセールスしているのを小耳に挟んだのよ。
ほら職業柄、不動産関係者とコネクションがあった方が仕事が舞い込む率が高くなるんじゃないの?
それでダイアン(おばちゃん)が「じゃー、あなたの名刺を貰っとくわ」と言うと、彼はこう言ったわ。
残念ながら僕には名刺がありません。なぜなら無免許だから。
側で聞いてたあたしは一瞬「ん?なんですと?」となったけど事の成り行きをとりあえず見守ったのよ。
この発言に対してアメリカ人の彼女がどう対処するのか興味があったから。
だって日本の常識で物をいうならば、この時点で既にアウトでしょ?
そんなこと簡単にカミングアウトしちゃっていいわけ?
免許こそ無いけど、僕の仕事は免許保持者と変わらない上に格安です。自分の仕事に責任とプライドを持ってます云々とあたしの心配をよそにその人は無免許を武器に大々的に自分をアピール。
結局ダイアンは相手を咎めるでもなく連絡先を聞くでもなく、上手に交わしてその場を収めてたわ。
そんなやり取りを傍で見て、堂々と自分の不法行為を公言してしまう図太さに呆れたのも半分、恐らく不法滞在者で免許を取りたくても受験資格すら与えられないのかもしれない境遇、しかし生活はあるという厳しい環境を生きていく強さに感銘するのも半分。
とにかく、ぬるま湯に浸かった生活を送っている自分を省みるに十分な出来事だったの。
結局ご縁があって、その家を購入に至った我々。
案の定、電気の不具合に気がつくのにそう時間は掛からなかったわ。
家の鍵を受け取るなり備え付けられていた電球なんかを節電のものに取り替える作業をしながら、電気プラグに差し込んでライトが点灯するような器具も使って家中をチェック。
そして怪しいやつは片っ端から中を開けて確認するむかし電気屋、いま軍人のダニー。
オー・マイ・ガーッ なんじゃこりゃ
オー・マイ・ガーッ これは現実か?
オー・マイ・ガーッ 信じられない!
「この家、僕らが買ったからいいものの知らずに使ってたら危うく火事になるところだよ。ダイアンに連絡してあの男が仕事をした家は注意するように言わなくちゃ」とダニー。
そういえばさーあの人、無免許だって言ってたよ。
無免許だけど仕事は出来るぜって相当自信満々だったよ。
それに無免許だから名刺は無いってダイアンに言ってたから、彼女に言っても連絡先とか知らないと思うよ。
2週間前にそんなやり取りをして家中の電気プラグを開けて修理して、昨日は電話を繋げようとしたんだけど繋がらない。
「まさかココもか!」と差込口を開けてみるとワイヤーが見事に1本も繋がってなかったわ。
アメリカではある程度の度胸と過度な自信さえあれば無免許でも商売が成り立つんだなと実感した2010年、無職の春。
まだ馴染めない台所で作成のダニー弁当と夕飯たち
ごっちー
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売り手はいわゆる土地転しで、ボロ屋を自分たちで直して転売して得た儲けで次ぎなる物件に取り掛かるっていうヤツよ。
もう彼らはこの街にはいないらしいわ。
初めてここを訪れた時は内装工事中でね、メキシコ人と思しき売り手本人が台所のキャビネットに取り掛かっていて2回目の内覧の時は、やっぱりメキシコ人と思しき電気技師と居合わせたの。
その時ね、我々に同行していた不動産屋のおばちゃんにその電気屋が自分をセールスしているのを小耳に挟んだのよ。
ほら職業柄、不動産関係者とコネクションがあった方が仕事が舞い込む率が高くなるんじゃないの?
それでダイアン(おばちゃん)が「じゃー、あなたの名刺を貰っとくわ」と言うと、彼はこう言ったわ。
残念ながら僕には名刺がありません。なぜなら無免許だから。
側で聞いてたあたしは一瞬「ん?なんですと?」となったけど事の成り行きをとりあえず見守ったのよ。
この発言に対してアメリカ人の彼女がどう対処するのか興味があったから。
だって日本の常識で物をいうならば、この時点で既にアウトでしょ?
そんなこと簡単にカミングアウトしちゃっていいわけ?
免許こそ無いけど、僕の仕事は免許保持者と変わらない上に格安です。自分の仕事に責任とプライドを持ってます云々とあたしの心配をよそにその人は無免許を武器に大々的に自分をアピール。
結局ダイアンは相手を咎めるでもなく連絡先を聞くでもなく、上手に交わしてその場を収めてたわ。
そんなやり取りを傍で見て、堂々と自分の不法行為を公言してしまう図太さに呆れたのも半分、恐らく不法滞在者で免許を取りたくても受験資格すら与えられないのかもしれない境遇、しかし生活はあるという厳しい環境を生きていく強さに感銘するのも半分。
とにかく、ぬるま湯に浸かった生活を送っている自分を省みるに十分な出来事だったの。
結局ご縁があって、その家を購入に至った我々。
案の定、電気の不具合に気がつくのにそう時間は掛からなかったわ。
家の鍵を受け取るなり備え付けられていた電球なんかを節電のものに取り替える作業をしながら、電気プラグに差し込んでライトが点灯するような器具も使って家中をチェック。
そして怪しいやつは片っ端から中を開けて確認するむかし電気屋、いま軍人のダニー。
オー・マイ・ガーッ なんじゃこりゃ
オー・マイ・ガーッ これは現実か?
オー・マイ・ガーッ 信じられない!
「この家、僕らが買ったからいいものの知らずに使ってたら危うく火事になるところだよ。ダイアンに連絡してあの男が仕事をした家は注意するように言わなくちゃ」とダニー。
そういえばさーあの人、無免許だって言ってたよ。
無免許だけど仕事は出来るぜって相当自信満々だったよ。
それに無免許だから名刺は無いってダイアンに言ってたから、彼女に言っても連絡先とか知らないと思うよ。
2週間前にそんなやり取りをして家中の電気プラグを開けて修理して、昨日は電話を繋げようとしたんだけど繋がらない。
「まさかココもか!」と差込口を開けてみるとワイヤーが見事に1本も繋がってなかったわ。
アメリカではある程度の度胸と過度な自信さえあれば無免許でも商売が成り立つんだなと実感した2010年、無職の春。
まだ馴染めない台所で作成のダニー弁当と夕飯たち
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