好きなTV番組のひとつに「週刊ブックレビュー」があります。読書会をそのまま番組にした構成で、様々なゲストコメンテーターがいろいろな本の魅力について語る番組です。NHKBSの長寿番組で亡くなられた児玉清氏が長く司会を務められていました。
毎週一冊特集で取り上げられる本があり、著者自身のインタヴューが見れるのも魅力です。作品に込められた作家の心を言葉として疋田セレかどうかが司会者の勝負どころであり見所です。レコーダーに残っていた少し前の放送の中に山下洋輔氏がゲストで新刊の本の紹介をされていました。私はフリージャズはほとんど聞かないのでジャズマンというより作家としての山下洋輔のファンです。テレビに登場する時の真摯な語り口と激しい演奏とのギャップと文章の楽しさが氏の魅力でしょうか。画一的なキャラクターの中でしか物言えないタレントの中で多面的要素を秘めたキャラクターがむしろ自然体に見える貴重な存在です。
俳句や、落語の寿限無の口調を曲にしたりフリージャズの面白さをピアノを弾きながら説明されていました。好きな事をとことん追求してきたとも話されていました。
司会の中江友里さんが最後に質問されました。
「若い人が自分の好きなことを表現しようとしている。でも世の中に通用する人と、そうでない人もいる。その方々にどのような言葉をかけられますか?」
山下氏丁寧に答えてられました。
「好きなことを見つけた人は幸せです。それを通して世界を知ることができるし、私自身もジャズを知ったおかげでクラッシックがあるこを知ったし、勉強も苦でなくなる。あとはどう受け入れられるかということが問題としてあるが自分の好きなことだから必ず同じような人がいることを信じること。それが大事です。SFのように同じ異星人探しをするのも楽しみだ」
命がけで異星人探しをしてきた山下氏の真意をよくぞ引き出したインタビューでした。
以下山下氏の驚きの映像