ブルースハーモニカが少し自由に扱えるようになった頃、ジャズのアドリブというのもは、メロディーをくずして作るいるいわゆるフェイクしながらアドリブしているのだ思っていました。しかし自分で勉強してみると、それは一つの方法にすぎません。
ジャズで扱う曲のアドリブは「コード進行を分析し曲をパーツごとに分けてそこに自分のフレーズを当てはめていく作業」という説明の方が近い感じです。
ブルースハーモニカでブルースを覚えたプレイヤーがジャズをクロマチックハーモニカでやろうとした時に、出会うその問題点と、さしあたっての対処を書いてみましょう。
1、クロマチックハーモニカが吹けない。
どのように吹けないかというと、まず穴と穴の間隔がブルースハーモニカとは大きく異なるので、ドレミファソラシドも容易ではないです。またC調ならともかく、FやGになると自分で何の音を吹いているのかさっぱりわかりません。ブルースハーモニカで身に付けた吹き吸いの感覚がさまざまなキーの習得の障害になるわけです。この対応としては地道にスケール練習するしかありません。あるいは曲集を買っていろいろなキーの曲を吹いてみることでしょうか。
このころ少し覚えた様々なキーで「ドレミの歌」をよく吹いていました。これはいい練習になりました。
2、曲のアナライズ(分析)ができない。
曲の構造を理解しないといけないのですが、初歩的な音楽理論も知らない状態でした。
とりあえず、「転調している部分を見つけること」と、「コードを、機能の度数表記(Ⅱm、Ⅴ7・・等)で書き直すことができようになること」を目指してポピュラー音楽の理論書の始めの方を読んでみてください。楽器屋さんで2,3冊立ち読みすれば乗り越えられるでしょう。一冊丸ごとがんばって理解しようとすると自分でハードルを上げ過ぎてしまいます。まめに立ち読みしに行くのがコツだと思います。
3、コードトーンが良く解らない
このコードトーンをクロマチックハーモニカで吹くのはけっこう大変でした。コードを見てその構成音をスグに頭に浮かべることができるようになるには年季が入ります。しかしアドリブをするのに最も重要なことかもしれません。覚悟して集中的やる方がいいでしょう。このコードトーンを覚える方法は工夫のやりがいがあるところで、私はギターのコード表のようなものを作ったりしました。ギターは6弦ですが、ハーモニカは一つの穴に対してレバーと吹き吸いで4っつの音がでるので、4本の線を書いて、穴をフレットにおきかえて作った表でした。
表を見ながら穴の移動を覚える訳ですが、視覚を使って身につける練習は役に立ったように思います。
結局コードトーンの覚え方で一番有効だったのは回転形を何度も繰り返して吹く練習でしょうか。ドミソシ、ミソシド、ソシドミ、・・ってな感じです。
こんなところからはじめたジャズでしたが、このころの練習は基本ですから、今でもじっくり取り組んだ方がいいモノも当然あるわけです。これを書いたことで自分なりの気づきがいくつかありました。
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