のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

嗤う闇 (わらうやみ)

2006-11-12 11:23:08 | 通勤快読
乃南アサさんの女刑事 音道貴子シリーズで新しく文庫化された連作短編集です。

颯爽とバイクにまたがって犯人を追跡する姿がカッコいい音道貴子ファンの私もさっそく読んでみました。
彼女が転勤で警視庁機動隊捜査隊じゃなくなったのはちょっと寂しいですが、4つの短編ともなかなかの内容です。
とにかくミステリーだからって簡単に人を殺さないところがいいですね。
殺人未遂、ストーカーまがい、詐欺、レイプと悲惨な事件は扱っていますが、この4編ではひとりも死んでません。

殺人事件からはじまって、それが密室だったり、トリックだったりそしてそれを名探偵が謎解き&追い詰めるなんてお約束パターンもいいですが、毎度、毎度じゃ「深さ」はあっても「広がり」はないですからね。
ネタバレで犯人が誰かがわかっただけで、全く読む意味がなくなる話なんてのも寂しいですし。

ちょっとそのネタバレにはなりますが、最後のタイトル作「嗤う闇」で有り得ないとは思うもののとてもいい感じの音道貴子の40才の恋人昴一(音道貴子はバツイチで34才?ぐらいの設定)にレイプ犯の疑いがかかる場面があるのですが、万一、大どんでん返しで本当に犯人にしたら二度と乃南アサの小説は読まんゾ!と思って読んでました。
さすがにそれはなくてホッとしました(笑)

過去にコンビを組んでいた滝沢刑事は相変わらずいい味を出しているし、新しくコンビを組んだ玉城警部補もなかなか切れそうで今後の音道シリーズでの期待が持てそうです。

沖縄みやげ

2006-11-05 11:53:16 | Weblog
長男が高校の修学旅行で沖縄から昨日帰ってきました。
選べるオプションでダイビングをしたそうですが、慣れてきて面白くなったころに終わりだったようです。
最初、皆んながなかなか水面から顔を上げないので、自分も我慢してたら苦しくて死ぬかと思ったとか(^_^;)
でも友達も同じように我慢してたらしい・・・いったい何やってるんだか(笑)

でもって、おみやげ~♪とか言ってぞろぞろ出してきたのが、まず定番の“ちんすこう”はともかく、ゴーヤーマンストラップにシーサーストラップに琉球ガラスのストラップ(そんなにストラップばっかり付けられんゾ)
しかも“全部金運ストラップ”とかかいてある(いつも金がない金がないとか言ってるからか・・・)

それから今じゃ、東京タワー付根性の楯かシャケをくわえた木彫りのヒグマかというぐらいのベタさ(気恥ずかしさ)を感じるミニ瓶に入った「星の砂」。
あとはプーマをもじったおちゃらけシーサTシャツ。
とどめは、健康食品、“いやしの島沖縄”製の秋ウコン。
これは粉末で苦そうだけど(それにちょっと怪しい?)せっかくだから食べてみるけど・・・。
などなどとにかくいろいろ。(そんなにいっぱい買ってこんでもいいっちゅーの!)

まぁ、とにかくとても楽しかったようでなによりです。
うちでゲームばっかりやってより楽しくなきゃ困るけどね(^^)

悪意

2006-11-03 21:11:03 | 通勤快読
東野圭吾さんの10年前の作品です。
彼のデビュー2作目の作品で剣道学生として主役で登場する加賀恭一郎が、その後中学の先生を経て、刑事になって出てくる作品は東野圭吾さんの「加賀シリーズ」とも呼ばれます。
「悪意」もそのひとつですが、9つの章からなるこの小説、3章目を読み終えたところで一瞬、これでおわりで次からまた新しい話が始まる連作短編集かと錯覚してしまいました。

ところが実はそこからがこの小説の真骨頂。
東野圭吾さんは、ほんとにいろんな書き方のできる作家ですね。
彼の作品は20冊以上読みましたが、やっと最近になって直木賞を受賞されたっていうのが遅すぎて気の毒な作家です。

でも書き方、謎解きなど素晴らしい話ですが、わずかにひっかかる部分もあるんですよね。
設定に少し無理を感じたりすると読んでいて気になります。

もちろん「事実は小説よりも奇なり」っていうぐらい現実の事件でも奇妙な偶然の重なりや“そこまでやるかよ!”っていうことをやってたなんてこともあるんでしょうけど。

アラ捜しをしたりケチをつけてたらキリがないですが、そういうのも勢いで読まされると気にならないものなので、そのあたりもテクニックなのでしょうか。