のんびりかな打ち日記  ini's blog

NikonD7100やSonyRX100M3で撮影した画像と日々の出来事を“ かな入力 ”でのんびり綴るブログです。

リオ

2008-06-12 23:07:43 | 通勤快読

ビートから読み始めた今野敏さんの警察小説を順に読んでいます。
このリオというタイトルは、里央、実は女子高生の名前です。
そのリオが連続殺人事件の現場で逃げ去るのを目撃され、容疑者として手配されます。

このリオが驚くほどの美少女って設定であるだけでなく、同じ年代の娘をもつ、主人公の中年刑事、警視庁強行犯係の樋口刑事も彼女に惹かれるっていう展開で、冷静に読むと結構無理なところもありますが、樋口刑事とコンビになる氏家のキャラクターとの掛け合いも軽妙で、ドラマっぽくて読みやすい小説になっています。

今野敏さんの小説は3冊目ですが、私はその中では最初に読んだビートが一番良かったですね。
ただいずれも伏線とかはあまりなく、犯人もすぐにわかるので、推理的な楽しみは少なくどちらかと言えばストレートです。
そのあたりが物足りないと思う読者はいらっしゃるかも知れません。
また世代論が必ず出てくるのも特徴ですが、そこが現代の世の中を憂いている著者の主張が一番感じられる部分でもあります。
とにかく必ずハラハラ、ドキドキの設定があってドラマ仕立てな感じではありますが、重すぎたり妙なクセがなく、期待通りにちゃんと楽しませてくれる点は、作品を連続して読ませる魅力になっていると思えます。