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ブランドのことⅡ

2006年04月15日 | アパレル放談
ブランドのことで最近興味深い話題がありました。

昨年遅れからメディアで多く取り上げられた一澤帆布の話題です。
一澤帆布のことは皆さんご存知だと思います。

親族間の争いごとや法律的解釈のことは、身内でもないものが、外野席からとやかくいうべきものではないのでコメントはしませんが、ブランドの展開について考えさせられるものがありました。

本来ブランドとは、その商品のよさを認めた人が密かに愛用し長い時間を経て口コミ的に広がりブランド化するものと思います。

今回の騒動で、たった数ヶ月で、密かな限られたファンのブランドが話題ブランド、メジャーブランド?になってしまう凄さと怖さを感じます。

騒動発覚後のテレビを中心としたメディア対策やインターネットによる騒動の経過説明や新しいブランドの立ち上げのプロモーションをネット上で公開などの一連の対応は、弟の信三郎氏のマーケティング力の非凡さ(したたかさ)を感じました。

今回のことで「一澤信三郎帆布」ブランドが今までその商品の「頑丈さ」、
「実用性」や「メンテ・サービス」、「密かな満足」を求めて愛用していた固定顧客だけでなく、今回のメディアミックスによってオープン時に行列した客層に広がったことになります。
新しく話題ブランドに変化して誕生したといえます。

ヴィトンも昔一部の富裕層の旅用に使ったトランクからファッションバックに大きく変わったように、新しい展開になるのかもしれません。

創業者の信夫氏が草葉の陰で、このことを喜んで居られるのかそれとも?
おせっかいなことかも知れませんが少し気になるところです。

今回の一件でメディアミックスの重要性を再認識しました。
また、経営(政治や個人)にとって、メディア対応の重要性と危険性を痛感しました。


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