ご覧になった方も多いと思う。
劇場用映画と間違えるほどのスケールのテレビドラマと感動した。
これから3年に亘って放送されるようだ。
NHKの作品は、時代を予感させてくれるものが多く、見ごたえがある。
特に、今回の『坂の上の雲』は、私にとって特別の想いがある。
若い時に読んだ時は、『日本のアパレル業界が繊維産業の一番底辺から、アパレル産業に這い上がろうとしていた時代』と想いを膨らませて、
「秋山好古・真之や正岡子規」に自分を見立てていたのかも知れない。
「アパレル界の黎明の時を駆け抜けているという錯覚にも似た想い」をしていた時代だ。
明治の時代のように、『欧米のファッションを一生懸命に猿真似』していた時代』だったのかも知れない。
パリ、イタリアのライセンス先のアトリエで、猿に似た私が、カメラを片手に必死になって商談をしていた。
ヨーロッパファッションを「真似ると言うより必死で学び取ろう」としていたのだ。
今思い起こすと、欧米人からすれば滑稽だったと見えただろう。
しかしながら、当の私には、『日本の繊維業界が列強に負けないファッション強国になるのだ』
という想い、気概があった。
今の私の歳では、もう秋山兄弟や正岡子規にはなれない。
時代が大きく変わろうとしている今、若い後輩たちが、物語の主人公たちのように
『坂の上の雲』を目指して欲しいものだ。
3年近く経過したが、2007年の正月のBlog(正月雑感」に、
このような想いを投稿した。
アパレル業界だけでなく、今の日本がその時代になってきているのではないだろうか?!
私は、昨今のこんな状況を密かに望んでいたのかも知れない。
三年ほどの前のBlogに、今日の日本と日本のアパレルを少なからず予感し、
期待していた。
お読み頂ければ幸いです。
坂の上の雲
2007年1月12日(正月雑感Ⅱ)より