インパナトーレ3年とブログ100回投稿を記念(?)して、イトキン時代の創業者からお聞きし、私の心に残ったお言葉を「語録」としてブログ投稿をしてきました。
いつの間にか、そのシリーズも、16回目になってしまいました。
その他にも沢山の「語録」はありますが、この辺で最終としたいと思います。
インパナトーレのブログ投稿の最初にも書きましたが、梅干し博士と言われた樋口清之の「逆さ日本史」に書かれているように、
「現代に起こっている現象や事件は、過去の歴史に溯って関係している」、「倒除法的に昔の歴史を溯れば、未来が見えてくる」との説に基づいて、私の昔のアパレルの経験を書いてみました。
歴史に完全な連続性を求めることも正しいとは思いませんが、何かのつながりを感じます。
戦後の昭和25、6年ごろがアパレル(婦人既製服製造卸業)の創成期とすれば、そのころ生まれたアパレルの経営スタイル(社風・企業風土)には類似性があるように思えます。
戦後焼跡派、引揚者、帰還兵などの先輩方が、起業され、寝食を忘れて、卓越した統率力のもとに同志的結合で、物のない時代に商品の確保や商品つくりに独特の工夫と苦労を重ねて、「より早く、より安く、より多く」商品供給に成功して、企業発展の基礎を作られたと思います。
私は前々から「起業の風土や社風と言われるものは創業者の青年時代の原体験が大きく影響しているのではないかと言う仮説」を持っています。
そのように考えれば、
*昭和25,6年の第一世代の企業群
*昭和30年代中頃創業のワールド、ジャバ、ジュン、VANの時代
*40年代のマンションメーカーの時代、
*50年代のDCブランドアパレルの時代、
*平成アパレルの時代やメガセレクトショップの時代、
*平成10年代のSPA時代
*現在のSelect&SPA(造語)時代・これからのクイック&モルタルアパレル?の時代
ボーダレスアパレル(販売地域もアイテム) (異業種参入)
など、それぞれの時代の企業の風土は、その時代、時代で共通し、影響しあって創造・発展・成熟・衰退の循環をしてきたと思います。
暇を見つけてその時代考証をしてみたいと思っています。
機会があれば、ブログかHPで公開して、皆さんのご批評を仰ぎたいと思っています。
昔読んだ大前研一氏の「ストラテジックマインド」の本の中に興味深く感じたことがあります。
「立派な事業戦略は、厳密な分析よりも、特定の意識、心象から生まれたものである」 「戦略家の意識・心象とも呼ぶべきこの心的状態の中では、洞察力とそれに伴う達成意欲、時には使命感にも通ずる意欲が推進力となって思考作用を開花させる」「基本的には合理性よりも、むしろ創造性と直感に基づく思考である」
20年も前の内容なので、新しい情報社会の今の時代にそぐわないかも知れませんが、興味深い内容と思っています。
松下幸之助、本田総一郎、井深大などの多くの日本の創業者には、
この「洞察力」と言うストラテジックマインドが先天的に具わった方が多いのではないでしょうか。
イトキン㈱の創業者の辻村金五名誉会長も、その洞察力が卓越されていたのではないでしょうか。
同時代の他のアパレルの創業者も同様の洞察力を持った方が多いと思います。
時々発せられる「洞察力に基づいた、禅問答的な語録」を凡人の私は、時には反発はしましたが、盲目的?に従い、遮二無二?頑張ってきたのです。
歴史は連続性と不連続性とが入り組んで進化していくものだと思います。
いつの時代にも「洞察力」というストラテジックマインドは必要と思います。
その戦略を達成するための達成意欲、使命感が重要です。
洞察力だけでなく、「達成意欲や使命感」の維持は難しいものです。
「克己」の額を捨ててしまうような私には到底かないません。
せっせと「使い走り屋」のインパナトーレに汗を流すことにします。
*ブログに事前の了解をお取りせず、お名前を出すことに躊躇しましたが、ほとんどが20年以上も前の事でもあり、勝手にお名前を拝借しました。
中身には配慮したつもりですが、もしご迷惑をおかけした内容があれば、お詫びします。