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第十三回チャイナファッションフェアー  CFF

2010年04月22日 | アパレル放談

昨日、マイドーム大阪で開催されているチャイナファッションフェアーを覗いてみた。
展示会を「覗く」と言う表現は異な感じを持たれるかも知れないが、現在の私に取っては正確な表現と思っている。
出展業者との具体的な商談をするわけではないので、視察といったほうが良いのかも知れない。
私は、このCFFに初回からアパレルのバイヤーとして商談を行って来た。
今から5年ほど前に繊研新聞社からの依頼で第六回のCFFの時に、中国側の出展業者のスタッフに「日本のアパレルやテキスタイル企業との商談の方法」について日本側の立場からアドバイスする講義を行なった。
中国側が日本に対する商売の方法について話しをして欲しいとのことだった。
難しい内容だったので、下記のような項目で講義を進行した。
1)日本と中国の繊維・アパレルの貿易の歴史
  (日本の有効商社と貿易公司による管理貿易の時代⇒香港の貿易窓口の時代  
   ⇒大手商社時代⇒暫定8条による日系工場の乱立の時代⇒OEM企業や小   
   規模商社の参入の時代⇒ユニクロをはじめとする企業内SCM?の時代の到
   来⇒今後?
2)日中の商慣習、品質基準、生産のリードタイム、小ロット多品種等の違いの認識
3)当時進行していたSPA化、OEMによるアウトソーシング化に伴う構造の変化に
  対する対応策
4)空洞化による、海外生産や貿易に不慣れな新規参入の企業や担当者に対する
  対策
5)私が期待する中国企業の今後
  などに付いて、300人ほどの参加者に講演を行なった。
  私が現役時代に感じていた事をまとめた内容で当時の日中の状況を分析し今後  
  の私心を与えられたのではないかと自画自賛している。
   後日、中国中紡集団公司からそのレジュメを社内報に掲載したいとの申し出が
     ありお引き受けした思い出がある。

その講義の結語として
?早い時期にOEM、委託加工企業から企画提案型企業を目指せ!
  (ファクトリーからマニュファクチャー、アパレルへ)  
?日本との商売はハーフ&ハーフの精神で行なおう!
  (互いに学びあう精神で)

このようなこともあり、CFFには毎年楽しみにしている。
今回の第14回CFFには、少なからずショックを受けた。
例年より広い会場で3フロアー全部を使用して、一階には、アパレル企業のすぺーすが広く取られており、子供服、カジュアル、スポーツライン、雑貨等はそのままで日本の市場に充分通用する商品内容と私には感じられた。
大きく成長した中国アパレル産業の一端を「覗いた」感じがした。
今回のアパレルの出展企業は、中国の極ごく一部でしかなく、その奥行きを創造すると大きなショックを感じた。
会場を出ようとした時に、ファッションビジネス学会の会員の先生と偶然お会いして、館内の喫茶店で日本のファッションビジネスの今後について、随分長い時間話し合ってしまった。
その先生は、私より強いショックを受けていたように見えた。



 



 



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