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川上・川中・川下という業界用語

2006年10月13日 | アパレル放談

川上・川中・川下の用語は繊維業界の業界用語として定着しています。
最近おおく見られる外来語のカタカナ業界用語に比べると、繊維の生産流通の経路を的確に表現しております。
私が婦人既製服製造卸業(婦人アパレル)に従事していた頃は、我々の業種は川下と位置づけられていました。
いつの間にか川下が小売業になり、アパレルは川中に押し上げられました。
紡績原糸メーカーが川上で、テキスタイル問屋やコンバーターが川中で、アパレルは川下とされ、当時小売は繊維業界の範疇では無く別の業種と位置づけられていました。

当時は、川上と川中の糸と織編テキスタイルが繊維業界の中心で、製品はその下流という考え方をあらわしたもの考えられます。

供給側が消費者に物を供給する供給型の市場経済では,川上⇒川中⇒川下の緩やかな川の流れのように清流となりますが、選別的な消費が進むと、川の流れは濁流となります。

選別的な消費は、川上・川中・川下の川の流れの古典的な概念を根本的に崩すことになります。

紡績、原糸メーカーとの直接取引や、アパレルのSPA化、小売のSPA化、海外企業の参入、商社のTVショッピング、Webショッピングなどの新しいチャネルが入り乱れ、川は際が無くなった水平的な広がりに変化しています。

さながらベトナムのホーチミン上空から見る支流や入江の入り混じったサイゴン河の下流のようです。
時には海からの満ち潮が、川下⇒川上に流れを変える事がたびたびあります。

川上・川中・川下の古典的な分類が意味をなさなくなっています。

新しい潮流に各企業が、それぞれ船を乗り換え、改造し、造り替えて乗り出さなくてはなりません。

船が大きすぎる場合は小さくし、新しい装備が必要であれば導入し、新船を投入したり、事によっては廃船を考える事も必要かもしれません。

最近、私のBlogのプロフィールの表現を少し変更しました。
  川上・川中・川下の新たな仕組みつくりのサポート


 



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