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チャイナファッションフェアーに関連して 雑感

2006年04月05日 | アパレル放談
チャイナファッションフェアーに直接関係しませんが、もう一つ気になることが有ります。
今回の参加企業は新興の企業が多く、日本マーケットを開拓しようと、前向きに取り組んでいます。
まだまだ一部ですが、先発の優秀な中国メーカーや日系企業の中で、必ずしも日本を長期的にマーケットとしていないのではないかと懸念します。
有力企業は、ヨーロッパ市場へのシフトや国内内需向けの強化を行ない始めています。

最近、中国のメーカーに発注した商品の「納期遅れが多発している」、「価格再交渉された」、「本生産の仕掛を断られた」などの話をよく耳にします。
欧米、特にヨーロッパ企業との関係が深い有力な中国のメーカーにこの傾向が強いように思います。

2000年ごろに中国へシフトした欧米向けの香港メーカーにも、この傾向があります。

直接中国にシフトしている欧州の企業も多く、中国はトルコと並ぶ原料、製品の生産の比重が高くなっています。
また、アメリカのクオーター撤廃に伴うセーフガードに対する見通しに対する思惑もあり、妙味のある欧米に傾くのは彼らの論理としては理解できます。
特に優秀と思われる企業にこの傾向が強いのは日本の企業にとって、忌々しき問題と思います。

価格に比して複雑な縫製仕様、オーバーバリュープロダクト、少ロット、短納期等、本来海外生産に適していない内容の商品まで、国内生産の事情で海外にシフトせざるを得なかったことによるかも知れません。

日本企業側の貿易や海外との商談の基本的な原則を無視した対応も、要因になっているようにも思われます。

国内生産の見直しやベトナム、タイ等へのシフトなどへの対応が行われているようですが、日本を空洞化させてまで、時間を掛けてレベルアップさせた中国の生産力を生かせなければ、「賽の河原」のように積んでも積んでもの繰り返しで、今までの苦労が報われない事になります。

私のとり越し苦労であればと願っています。


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