ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

患者さんとCHVによる結核対策ポスター作り

2008年04月10日 | ごみ処分場の子どもたち
ゆきも@まにら



先月末の「世界結核デー」をうけて、パヤタスにあるコミュニティケアセンターで、4月2日、結核対策ポスター作りが行われました。



結核対策に関する視聴覚資料はフィリピンのあちこちで見られます。そのどれもが、WHOなどの国際機関、フィリピン保健省や関連NGOによるものです。その中には、大きな耐久性ビニールのポスターに、市長さんのでっかい笑顔の写真が印刷され、結核対策のキャッチフレーズが申し訳程度に追加されているものもあります。

これらはどれも色鮮やかで目を見張るデザインのものなどが多いですが、恐らく結核とは縁遠い立場の人々によって創られたものでしょう。

今回ケアセンターで次々と完成したポスターをご紹介します。









これらは目を見張る美しさはないかもしれませんが、これらのどれもが、結核患者本人もしくはその家族、元結核患者、小児結核患者の母親、CHV(コミュニティヘルスボランティア)などが、必死に結核を治療・予防する上で大切なことを考えながら作ったポスターです。喫煙やお酒、ごみ山からのガスが身体に与える影響、密集住宅で結核が蔓延しやすい環境にあることなどが描かれています。

スローガンも絵も、チーム毎に話し合って考えました。1日中、午前と午後に分かれて、青少年や患者さん、母親たちなど大勢が参加しました。実際に、治療を怠った為に治らない薬剤耐性結核に罹ってしまった常連患者さんも参加し(みんなの間ではTBエキスパートと呼ばれている)、自分の経験を伝えていました。経験者の話と忠告は、何よりも説得力があります。

結核は、Tuberculosis=TB(ティービィー)と言うので、テレビのTVとかけたものも出来上がりました。

地域の現状と住民の経験に即したポスターは、なによりもメッセージ性の強い結核対策の教材としてケアセンターで活用されることでしょう。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。