ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

ここにいるべきではない人びと

2008年05月28日 | 路上の子どもたち
ゆきよ@まにら。

マニラの幹線道路から北高速に入る交差点は、ホームレスの人びとが目に付く地区である。赤ん坊を抱えた母親がビニールシートに座り込み、そのまわりにも小さな子どもたちが寝ている。ラグビー(シンナーのような薬品)の壊れた瓶がごみにまぎれて道端に転がっている。ラグビーで目がうつろになっている若者も、道端にたむろっている。この地区にある教会の神父さんに話しを聞く機会があった。

この教会では、クリニックや炊き出し(給食)の活動を行っているのだが、その対象は、まわりにたくさんいるホームレスの人たちではない。教会の教区に住む人びとのなかで経済的に困窮している人びとだとのこと。

以前政府機関がここにいるホームレスの人びとを施設に移住させたことがあったが、結局戻ってきてしまった。教会で炊き出しなぞすると、ますます「ここにいるべきでない人びと」が定着してしまうから、政府から怒られてしまうのだそうだ。

それに教会前にたむろされると、近所の人びとが怖がって教会に来なくなるから困る。

ホームレスの人びとは、自分で自分を助けることもしない人びとだから、関わる必要はないのだ。。。という言説。

でも、今日もまたあの交差点に「ここにいるべきではない人びと」のたくさんの命が息づく。

同行したパートナーNGOの神父さんがコメントしていた。「本当のthe Poorが誰なのか知らない人は少なくない。」知らないというか、知ろうとしないのかもしれない。知りたくもないのかもしれない。多くの人びとは、ただ汚れたものを見たくないだけなのかもしれない。



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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-06-08 00:44:58
人を身なりや格好だけで判断しちゃいかんよ  

こっちが思っているほど本人は不幸だと感じていないかもしれんよ

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