ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

シャトル村にできる新しい教室

2012年09月01日 | 先住民ブラアンの子どもたち
あや2@ジェンサン

ミンダナオ島の奥地ブラアン族の村では、子どもの数に対して学校の教室が足りていません。人口8700人の地域で、小学校は9校(うち3校は分校)、それぞれ山の中の離れた場所にあり、設備も十分整っていません。シャトル小学校も400人近くの生徒がいますが、教室は3つしかなく、4年生から6年生は竹とヤシで作られた小屋で勉強をしています。雨が降ると、小屋の中まで雨が振り込み、床は地面のため、水びだしになってしまいます。そこで、シャトル小学校に新しく2教室を建設することになりました。2か月間での完成を目指します。


教育省の職員、校長、村のリーダーなど、この建築に関わる全ての人が最初に土を掘り、校舎完成までの工事の安全を願いました。村の人も一緒に建築工事に参加してくれることになり、「一緒に学校が建てることができてうれしい」と笑顔がこぼれていました。




ほとんどの工程が手作業で行われます。教室を建てる位置に印をつけ、柱を建てるための穴を掘ります。熟練の作業員でも苦戦するほど地盤は固く、3日かけて全ての柱を建てる穴が掘られました。




そしていよいよコンクリートで柱を固める日、「水が足りない」と作業員達は困っています。シャトル小学校には水道が引かれていません。小学校では、飲料水を近くのバナナ農園から購入、その他の水は近くの小川から汲んできます。コンクリートを混ぜるために使う水の届くまで作業が中断してしいましたが、お昼前に水が届き、無事に作業が再開されました。

 
工事が始まって1週間、校舎の構造が見えてきました。村の人たちは「学校ってこんなに早くできるの?」と驚きの様子です。子どもたちからは「学校を建ててくれてありがとう」という声も聞かれ、村全体で教室完成を心待ちにしているのがうかがえます。