ばばの日記

団塊世代 仲良し夫婦の暮らし
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再会に胸詰まり、涙あふれ・・・

2015年09月04日 11時40分23秒 | 日常生活
9月4日(金)雨のち晴れ

昨日、町の特定検診結果を聞いた帰り、

「要精密検査」項目の紹介状を持って眼科医へ行った。

何曜日が休診なのかも分からないまま、

とにかく一刻も早く受診しようとの気持ちからだったが

病院の中は幸い空いていたので、すぐに受付してもらい

ソファーに座って待っていた。

ばばの座っている前の検査機器の前に、上下黒いスエットスーツの

男性が座って検査を受けていた。

男性はとても痩せていて、ヒョロヒョロの体格。

背はばばより少し高そうだが、体重は40キロを切るのでは?

と思われるほどホッソリしていた。

さらに、男性がは立ち上がると、よろめきながら歩いた。

その右手には、何か装具らしきものが・・・・

病気か怪我で障害が残ってしまったのかな・・・と思い

直視するのが辛くて、ばばは目を伏せていた。

直後、ばばの名前が呼ばれ、今し方、男性が検査を受けていた場所へ

ばばは移動することになり、その途中、一瞬、男性とすれ違いざまに

「ばば~」と男性の口から発せられた言葉にビックリ!

確かに、ばばの名前を男性が呼んだ!

改めて男性の方を見る・・・・・じぃっと見つめる。

男性が「ばば~・・・」と言いかけた途端、分かった。

同級生のH君だった。

「H?」とばばが聞くと「そう・・・」と答えた男性。



男性は、ばばの同級生でもあり親戚にもなるH君だった。



このH君、小学生の頃は、お互いの家を行き来したり

又、時には喧嘩をしたりもしたが、性格は、とても温厚だった。

喧嘩と言っても口喧嘩で、いつも、ばばが負けていたが

小学校3年生の時、1回だけばばが勝った記憶がある。

中学生以後は、あまり遊ぶことも無く、成人してからは

年に数回、斎場等で会うくらいだった。

H君は重機操縦の免許も持っていて、

彼方此方の工事現場で頑張っていると聞いていた。



そのH君が悲劇に見舞われたのは3年前の秋・・・・だったかな?

H君は木の伐採作業をしていた。

切った木の枝を下に落とそうとしたが、途中の木の枝に引っかかってしまった。

そこで、H君は足で木の枝を下へ落とそうとした。

その瞬間、バランスを崩したのか?H君は地面へ落下。

すぐ病院へ運ばれたが、島の病院では治療できず

当該の病院へ緊急搬送され、手術、リハビリ生活を送った。

そして、約1年後、帰島したが体右半身に麻痺が残り

日常生活にも支障を来し、そのまま介護施設の世話になることになった。



この間、お見舞いに行くべきかどうか?ずっと迷っていたばば。

すぐにでも行って、声をかけたいとも思ったが

自分をH君に置き換えて考えた時、同級生といえども

会いたくないと言うのが本音では・・・という思いもあり躊躇していた。

2年間くらいの間に、H君のお姉さんと数回会う機会があり

そのたびにH君の近況を聞き、左手で食事などはできていること

何とか自力で歩けること、記憶もちゃんとしていて

会話もできることを聞いてはいた。

しかし、やはり、直接お見舞いに行くのは躊躇していた矢先

眼科医でバッタリ遭遇したH君。



「ばば~」と呼びかけられ「H?」と聞き返して

思わず胸が詰まり、涙があふれそうになった。

しかし、ここでばばが涙を見せてはいけないと

「お見舞いに行きたいと思いながら、

なかなか行けなくてごめんね、ごめんね」と謝った。



ばばが1つの検査を終えた時、H君はソファに座って

次の検査を待っていたので、ばばもその横に座った。

しぜんにH君を支えるような形で、H君の背中に手を回してドキッとした。

あまりにやせ細っていて、服の上からでも痛々しい思いがして

手を引っ込めた。



H君の付き添いで女性も2人来ていたので、その方達と話したり

H君と話したりしているうちに、

何だか小学校時代の事を色々思い出したりした。

あまり込み入った話はできなかったが、H君が思ったより元気なことにホッとした。

しかし、自力で自由に歩けない、行動できない・・・・

友達と会って、楽しく喋ったり、時には飲んだり

ドライブしたり・・・・ありふれた事が、今のH君にはできない。



H君のお姉さんの話によれば、H君は自宅へ帰りたいと言うそうだが

自宅に帰って、自立した生活ができるだろうか?



色々考えているうちに、H君が診察室に呼ばれ

入れ替わるように、ばばが呼ばれたので、

わずか10分足らずくらいの短い再会でH君とは別れた。



帰宅後、じじにもH君と会ったことを話した。



一瞬の事故で、人生が暗転してしまったH君。

リハビリに励み、再び同級生や姉妹達と

談笑できる日が来るのだろうか?



H君の姿を見て、話して

これからの自分の人生についても色々考えた昨日のばばだった。