業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

キモチ暴走

2007年08月02日 | 事例検討
九州地方の皆様、台風は大丈夫でしたでしょうか?
かつてはハリケンも台風銀座の住人でしたので心配しておりますが、台風情報のたびにテレビから聞こえてくる懐かしい九州弁はとっても嬉しい。
「はよ逃げなんと思うたときにゃ、もう間に合わんかったですたい」
なんて聞くともー感涙です(笑)。出てくるスーパー(字幕)は標準語にしてあったりしてね(笑)。

今回は久しぶりに長文です。
レセで忙しいケアマネさんは読み飛ばしましょう。


まずは↓これ↓をお読み下さい。
2006年11月のトピ“コーヒーが飲みたい”

ひがし訪看管理者兼、居介のケアマネであるナース河合の担当する利用者/宇治さん(仮名)⇒○○さんは、脳血管性障害で嚥下障害があり,嚥下反射や咳反射が減弱しているために胃ろうが造設されています。
この宇治さんには同居の奥様がいますが高齢の上病弱なので、介護負担軽減のために訪看が食事の介助に入っているのですが、ヘルパーによる買物や洗濯などの家事支援も必要。
ナース河合は、去年の“コーヒーが飲みたい”事件以来、ヘルパー事業所をひがしから他所に変更しようとしたのですが、宇治さんと奥様が
「長くお世話になっているヘルパーさんなので変えたくない」
と言われるため変更までは至らなかったそうです。
ケアマネの辛いトコロです。
いくらダメダメ事業所でも、利用者がヨシと言えばムリヤリ変更することは出来ませんから。
しかもひがしヘルステは併設ですから、さすがのナース河合も
「宇治さん、このヘルステはやめましょう、でなければいつか無知なヘルパーに殺されてしまいますよ」
なんて本当のこと言えなかったんですね。

で、結局ヘルステは変更できず、ひがしヘルステの続投となっておりました。
鼻くそが去ってからはそれでもなんとかうまくいってたらしいんです

先日またまた、ナース河合を脱力させてしまう出来事が。

現在この宇治さん宅の担当となっているのは、ひがしヘルステの新人ヘルパーで1番若手のヘル美です。
このヘル美が、宇治さん宅でトマトアイスを食べさせていたことがわかり、ナース河合激怒
宇治さんの状態は去年よりもっと悪くなっており、現在では訪看ナースがグズグズにトロミをつけて食事介助していますし、嚥下のリハビリを受けたあとでなくては固形のものはとってはならない、と医師の診断が出ています。
しかし、やっぱり宇治さんには食べたいものがあって、ナースや家族に隠れて、ヘル美に
「アイスが食べたい」「コーヒーが飲みたい」「トマトが齧りたい」
と訴えられるワケです。
それを断ることが出来ず、ヘル美は、家族が食べさせているものであれば食べてもいいと判断したらしく、頼まれるままにアイスやトマトを宇治さんの口に運んでしまったということらしい。
しかし、ナース河合や訪看ナースに見つかり大目玉をくらってしまった。
けれどやっぱり宇治さんからは訪問のたびに
「頼むからアイス」「後生だからコーヒー」
と言われるワケです。
そこでヘル美は思い切って、情報連絡票でナース河合に相談してみました。
宇治さんに、好きなものを少しだけ食べてもらいたい。たとえばヘルパーが調理すればそれは可能ですか?と。

するとナース河合、返信欄にこう書いて返しました。

宇治さんの経口摂取はそれ自体がリハビリであり、トロミをつけるということでさえ単なる調理ではなく医療行為に相当するものです。ですのでヘルパーさんが食事介助したり調理したりする必要はありません。

私はこの連絡票を、目くそに「見てほしい」と言われて目を通しました。
目くそや他のヘルパーたちが言うには
「ヘル美は、自分が宇治さん宅に訪問してて、あまりにも食べたい食べたいと言われるもんで、なんとか食べさせる方法があるならそれをやりたいと言ってるだけなんだわね。なのにこの返事では、ヘルパーには利用者のことを考える必要はない、言われたことだけをやればいいと言われてるような気がするんだわ。私たちヘルパーは、利用者さんがやりたいと言ったり思ったりしていることをケアマネに伝えて、新しいサービスを発見していくのも仕事だと思ってやってるのに、これじゃあんまり-----あんまり-------」

と、目くそ泣く。

私は別にヘル美や目くそのカタを持つ気はサラサラありませんし、ナース河合を尊敬してますのでこの返答が間違っているとも思いません

少なくとも、この返信欄に書かれている返答はケアマネとしての答えではないという気がしました。
この返答を書いたときのナース河合はいちナースでしかなかったのではないかな、と。
ナース河合はもともと、利用者を患者としてしか見ないような医療者ではなかったのに、ちゃんと生活を見れるナースだったのに、今はなんだか----職種や職場をうまくスライド出来ていないように感じました。
まあしかし、ひがしヘルステに限らず、ヘルパーにも最低限の医療知識は必要なワケですから、ナース河合が、知識を微塵も備えていないヘル美に対してはナースとして叱責したくなるのも理解出来ますけどね。

ともあれ、営業力重視のひがしヘルステと、技術重視のひがし訪看との関係は一向によくなる気配がありません。
私はいつもこういうことがあるたび、介護保険制度現状の縮図を見ている気がします。利用者を挟んでは、ヘルパーの分とかナースらしさとかは取っ払ってもらって、チームとしてやっていく必要があると思うのですが…壁はあまりにも厚く、道は果てしなく遠い。
だから私は決して、ひがしのヘルパーと訪看はいっしょに使わないことにしています。
だって面倒なんだもん。





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
毎年恒例 (寺社奉行)
2007-08-04 13:02:41
九州では「台風」は「梅雨の大雨」とともに年中行事の一つとして組み入れられております(おいおい)
台風が来るたびに利用者宅の雨戸を閉め、過ぎれば開けて庭の木々が折れて落ちてるのを拾い、家が壊れたといえば行き…
究極「家流されなきゃなんとかなる」by 知人のM県のケアマネ
去年「今、床下浸水してんだけど、デイの迎え今日来るんかいな」という電話がかかってきたのを思い出すなあ…
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ふるさとの (ハリケン)
2007-08-04 22:38:58
訛り懐かし…ということで、「女帝」見てます♪
私も思い出します、ヘルパー時代…
ほったて小屋にお住まいだった方々…
ところで『ほったて小屋』って標準語?
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