業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

DTN!!! その3

2008年06月12日 | 事例検討
※ 画像はクロにまじわればクロくなるという古来の教え。

お金がないので退院出来ないが、退院しなくてはお金がなくなる。
どうすりゃいいのさこの利用者。
中央病院に支払うべきお金1.5万円も払えない。
6月2日まで待てば6月ぶんの保護費が満額入るので、なんとかそれまで入院させてくれないだろうかと思いました。
しかし中央病院は急性期患者のための病院です。
シャントも出来た、透析施設も決まった、とっとと出て下さいの一点張り。
まさに八方塞がり。

もちろん私はリュークの退院後の生活が心配でしたが、このあたりまできて、もうリュークが退院して出て来るまではMSWにいっさいを任せるしかないとハラを決めました。
というより、いつまでたってもぐずぐずしているミサミサに付き合うのがイヤになったんです。
おろおろするばかりで、何度も同じ話ばかりして全然進まないし解決しない、ホントにまったく頼りにならないミサミサ。
つきあいきれん。
退院させるまでがMSWの仕事、出たらケアマネがなんとかすればいいんだと、介入すまいと決めました。

結局ミサミサは、退院時にリュークから入院費を取ることをあきらめました。
入院時の保証人になっていたレムを呼んで、リュークと連名で『保護費が入ったらすぐに1.5万円支払います』という念書を書かせ、1日も早く退院させることに。
そしてレムに、退院の日に車を出してもらえるかどうか交渉したのですが、レムはあっさりとこれを拒否したと、ミサミサはまた私に泣きつかんばかりに℡してきました。
ケアマネである私が車で自宅まで送りましょう、と申し出るのは簡単なことですが(いや実際には簡単ではなく…ウチの居介ではこういうことは固く禁じられていますのでカニちゃんに知られたら大目玉なんです)今回私はこれだけはしたくなかった。なので絶対そのことはクチにしませんでした。

中央病院の相談室での、私とミサミサのこんなやりとりを聞いていた先輩相談員シドウ(仮名)がとうとうたまらずクビを突っ込んできました。

この自治体では、生活保護のヒトの通院には移送費が出る。
普通は償還だが、そこをなんとか保護課の担当者にお願い出来ないか、まずそれを試してみてはどうか。
また、通常は退院してから1週間後にしか出ない、5月ぶんの残りの保護費を退院日に出してもらえるように、担当ワーカーに頼んでみたらどうか。

シドウは、新人ミサミサの仕事をじっと見守っていて、クチを出すまいと決めていたようでしたが、ミサミサの不甲斐なさを見ているうちに我慢出来なくなったようです。
このシドウの登場で、リュークの退院がやっと、あっというまに現実となりました。
シドウの計らいで、退院時には保護課のワーカーさんが5月ぶん保護費日割りをもって来てくれ、しかもリュークを送って行ってもくれることになりました。

リューク退院日
5月21日に決定。

退院時に出る保護費、残り1.8万円。






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