Takekida's log

千里の道も一歩から

ブランドとの付き合い方

2015-05-16 22:33:53 | Books
朝方までは雨でしたが昼からは太陽も頭を出し、少し暑くなりました。

コーポレートブランドと製品ブランド―経営学としてのブランディング (創成社新書 19)
簗瀬 允紀
創成社


 ブランドは牛につけられた焼印が起源であることはご存じの通り、近いものではカマボコの焼印なんかもいい例でしょう。差別化戦略と言ってしまえば一言で片付いてしまいますがブランドというのはそれ以上の資産価値があるもので会計上でも「のれん」代として認められています。(ただ自己的に申告することはできず売買の時に計上)会計上は資産と売買価格の差額をブランド資産価値として認めるわけでこれは消費者の立場にとっても同じことがいえると思います。簡単なものではパンでも同じ工場で作っていてもプライベートブランドのものは安く、企業ブランドの付いたものは高くなります。そのブランド自体はデザイン、信用、品質、安全、安心という無形のものから成り立っています。企業の立場からすれば同じ製品をいかに高い価値をつけて売るかというのがポイント。これは実用品であるはずのカバンやクルマが嗜好品に近い形でブランド価値をつけて売られていることをみればよくわかります。 消費者の立場からすれば逆にブランドに左右されず本質的に価値のあるものを見極めるという立場が必要になるかと思います。クルマなんかもここまで基本性能が上がってきた今、機能以上の満足感というのは本当に必要なのかというのは心に留めておく必要があるでしょう。ブランドが淘汰されないのはそういった付加価値の部分がある製品だからこそというのもあるかと思いますが。
 この本は製品そのものをブランドとして売り出す戦略と企業イメージそのものをブランドとして売り出す戦略について解説しており、特に企業イメージを売り出すコーポレートブランド戦略について調査結果を含め詳細に解説されています。本で紹介されているように車メーカーで言えばBMW、ベンツ、アウディの御三家は特にこういった企業イメージ戦略には長けていると思います。BMWは車種構成が縛られているので非常に明確。ベンツは商用車も強いにもかかわらず同一ブランドであれだけプレミアムをつけられるのは素晴らしいところで直近のイメージ変更の戦略もうまくいっているようです。 ブランドとは前述した消費者側からの逆の視点も忘れずに活用していきたいと思います。
 
 
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2 Comments

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肩書き (まっつん)
2015-05-17 09:57:05
「会社を辞めたら、給料が3分の1になるよ。」という人がいますが、実際は「ゼロ」だと思います。肩書きで信用されるというのは、日本では強いですね。
 組織に属していると、時に不満を抱くこともありますが、組織から頂いている信用を忘れないように働いていきたいと思います。
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Unknown (たけきだ)
2015-05-17 22:44:29
自分も会社が無ければ収入はゼロだと思います。実際、資格のようなものは実務と共についてくるものだとは思いますし。 会社が転落すれば人生は闇ですね・・・
 1歩づつどこでもやっていけるバイタリティと評判を身に着けられるように頑張りたいと思います。 
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