学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

わたしのお気に入りのもの

2017-07-14 20:46:44 | その他
普段使いのものを、自分のお気に入りに変えるだけで、日常がとても楽しくなります。時計、スーツ、ハンカチ、あるいは飯茶碗、湯呑、皿、お箸…もう数えればきりがありませんね。自分だけの美の価値観で、お気に入りのものに囲まれながら過ごすこと。心が安らぎますし、モノを大切に扱いますし、自分のセンスも磨かれていくような気がします。

私は会津の漆塗りの椀を愛用しています。これは今から2年前、「あいづまちなかアートプロジェクト2015」に行ったときに、会津漆器のお店で購入したものです。漆器は扱いにくいイメージがあったのですが、なかなかどうして、2年たった今でもしっかり活躍してくれています。初めは黒々とした椀だったのですが、使っていくうちに次第に茶色を帯びてきて、いい色合いに変わってきました。まるで椀が生きているよう。漆器の椀は軽くて持ちやすいですし、黒い椀なので御飯をよそったときに米の白がとても引き立ち、ますますご飯を美味しく食べられます。いい買い物ができました。

今欲しいものは南部鉄器の鉄瓶です。あれで湯を沸かして、お茶やコーヒーを飲んだら、さぞかし美味いだろうと思うのです。鉄分も補給できますしね。我が実家には昔から南部鉄器の風鈴があって、夏になるとよく軒先にかけて季節を楽しんだものでした。ですから、なんとなく南部鉄器に親しみを感じている部分もあるのかもしれません。自分の家にお気に入りのものがやってきたことを想像するだけでも楽しいことですね。