学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

個展のご案内

2017-07-07 20:32:07 | 仕事
美術館の仕事をしていると、知り合った作家さんから個展のご案内(封書やハガキ)をいただくことがあります。郵送代がかかるにも関わらず、ご案内を送って下さることに、感謝の気持ちでいっぱいに気持ちになります。スケジュールの都合上、ご案内いただいた個展のすべてに行くことはできないのですが、なるべく足を運び、作品を見ること、そして作家さんと近況について話をすることを意識しています。

作家さんの個展は、主に画廊やギャラリーが会場になります。美術館と一番違うのは、その場で作品が買えること。私もときどき作品を買い、家に飾ってゆっくりと眺めて楽しんでいます。エッカーマンの『ゲーテとの対話』のなかで、ゲーテが自身でコレクションした銅版画を眺めて楽しむ様子がたびたび出てきたように記憶しているのですが、誰に気兼ねすることもなくいつでも自由に作品を見られるのはこの上もなく贅沢な時間ですよね。

もうひとつは作家さんと直接話のできる機会があるということ。作品そのものを見て楽しむこともいいけれど、作家さんから創作の意図や技法(世間話なども含めて)などを直接伺うと、作家さんとの親交も深まりますし、作品の見方がまた変わってきます。それになによりとても勉強になります。ですので、私は作家さんに勉強をさせていただく気持ちで個展に伺う場合が多いのです。作品に関するポイントを、あとで手帳にメモをして置き、次に作品を見るときの参考にすると、作家さんの作品を継続的に追って考えるときに非常に役に立ちます。

みなさんも、お気に入りの作家さんの作品を探しに画廊、ギャラリー巡りをしてみてはいかがでしょうか。とても楽しいですよ!