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末富さんの『濤声』に感動し作ってみました葛の茶巾絞り

2018-08-27 09:29:42 | 主菓子とお干菓子
先日の事、末富さんでいただいた『濤声(とうせい)』は、
海の色に染めた色鮮やかな葛に、
ゆり根の鱗片を浮かべた葛の茶巾絞りです。
『濤声』は波の音の意。

東山魁夷画伯の 「唐招提寺」御影堂の障壁画
構想から完成までに10年を要され、襖絵と床の壁面全68面のうち
唐招提寺を開いた鑑真和上が苦難の末、海を渡って訪れられた
日本の自然美を鮮やかなブル-で表現した障壁画の「濤声」、
能登の海をイメージされ描かれたとも。
1975年「濤声」の一部

これを末富さんが、お菓子にされたもの。

京都・末富富蔵の京菓子読本、暮らしの設計196,1990年,p76

『濤声』でお薄一服出していただいた
末富さんに感謝。

それ以上に「お菓子作りと暑気払い」
この日を用意してくださった
先生に感謝あるのみです。

この感動を忘れないうちにと作ってみました「葛の茶巾絞り」
  

流石に『濤声』のブルーは、私には無理ですので・・・
自宅稽古の朝、造ったのは透明な葛に小さい黒豆甘納豆を入れて
墨一色で描かれたもうひとつの障壁画
山雲』と名付けてお出しすると、
”とても上等なお菓子で美味しいです”と喜んでくださいました。

付記)「唐招提寺への道」東山魁夷著では次のように
”鑑真和上が、度重なる苦難を超えて日本へ渡航されたのは、
 日本の国土の美に憧れられていたとも考えられる。しかし、
 残念なことに上陸されたときは、既に盲目となられていた
 ことを思うと、日本の国土の象徴である山と海を描くことも
 意義があると考えた。千二百年の歳月を経て、なおも、
 生前のお姿そのままの尊像の坐す堂内に、このテーマによる
 障壁画を描くことは、永久に行き続けていられるに違いない
 和上の御心に叶うことができるかも知れないと思った。”と

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