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「大和しうるはし」の歌碑で

2015-11-26 19:50:14 | 散策
孫の七五三は写真の先取りで、済ませておりましたが、
やはり参らないとという訳で、春日大社へ。

春日大社に歌碑が二つあります。
倭建の命が能煩野(のぼの)で詠んだ歌と伝えられ、
(能煩野は現在の三重県鈴鹿郡のあたり)
やまとは くにのまほろば たたなづく 
 青がき 山ごもれる 大和しうるはし

「古事記」では漢字で書かれ、
夜麻登波 久爾能麻本呂婆 多々那豆久 
  阿袁加岐 夜麻碁母禮流 夜麻登志宇流波斯

「日本書記」では
夜摩苔波 區珥能摩倍邏摩 多多儺豆久 
  阿烏伽枳 夜摩許莽例屢 夜摩苔之于漏破試

古事記と日本書紀ではどうしてちがうのでしょうか
日本書紀では鼻濁音が使われています。
しかし『古事記』では鼻濁音が使われず、
漢字の音だけを用いて書かれており、
漢字の意味は無視されております。

でも実はヤマトタケルの伝承がもとだそうで、
この古い伝承を、王権の歴史史料の取捨選択の後、
やがて『古事記』、
さらに『日本書紀』という形に昇華し
「古事記」は朝鮮漢字音の影響を受けた表記者により
「日本書紀」は新しく唐からもたらされた中国の正音に
影響を受けた表記者に書かれたのではないでしょうか。

もう一つは古今和歌集巻第九
『天の原 ふりさけ見れば 春日なる
       三葢の山に いでし月かも」
阿部仲麻呂の望郷で有名な歌ですね。 
 
現在、あまり三葢山と言われません。若草山で、
皇室に遠慮されているのかも?

このような歌碑を見ながら、
残念ですが、今年の奈良の秋はもう一つです。
  

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