細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『ワン・カップ・オブ・コーヒー』の、冷めた苦い残り味の、渋さ。

2022年01月18日 | Weblog
●1月17日(月)21-30 ニコタマ・サンセット傑作座
0V-009-6『ワン・カップ・オブ・コーヒー』"One Cup of Coffee (1991) Bullpen Ltd. Sundance Film Award. Herald/Pioneer LDC
監督・ロビン・B・アームストロング 主演・ウィリアム・ラス、グレン・プラマー <カラー・ビスタサイズ・95分>ヘラルド+パイオニア配給
ヒマに任せて,休止して放置していた我が家のレーザー・ディスク機を半日がかりで苦戦した結果、どうにか復旧したので、久しぶりにLD鑑賞大会だ。
メジャーリーグで、たった数イニングだけ投げて降板となり、いまはカリフォルニアのマイナーリーグで、投手コーチをしていた独身中年男と、黒人新人投手との友情。
好人物だが、投手としての闘争心に欠けている41歳になるロイは、いつも敗戦処理をしているが、黒人の新人投手には、いい球があるので、いろいろと目をかけていた。
チームの若いレギュラー選手たちは、いつかメジャーリーグへの夢を抱いて、連日の田舎球場へのオンボロ・バス・ツアーでも遠征奮戦しているが、ロイと黒人新人は無視。
それでも、いい球を持っている新人黒人投手には、いろいろと試合以外の夜の私生活では、ビアホールなどに連れ出しているので、二人はチームからは疎外されていた。
老監督も、バス・ツアーで転戦する田舎球場でのゲームには、うんざりしつつも、人生の晩年の独身の日々を送る老投手の行動には、暖かい視線を向けていた。
これはマイナーリーグの老選手の日々をスケッチしながらも、あの名作「フィールド・オブ・ドリーム」の、また別の素直な視線を持つ作品として野球ファンには嬉しい。
わが家のレーザー・ディスクは老朽化したのか、この数年は放置していたが、このコロナ渦で、その古機を引き出して、大奮闘した末に、どうにか稼働したのでの鑑賞。
DVDになってから、買い替えた作品もあるが、このような監督も俳優も無名の作品たちは、そのまま<ゴミ処理>してしまうのだが、それを意地で起死回生したのだ。
まさに、この中年投手のように、わがレーザー機も再起したので、「ポイントブランク」やジャン=ルイ・トランティニアンの「離愁」も復活して満悦の日々。
ひとり、夜中のマウンドでピッチングしていた彼は、誰一人いない球場のマウンドで倒れてしまい、照明灯も消されてしまう・・・というラストが哀しい。
これで、DVDの放出も遠慮して、しばらくは、わがレーザーディスクでも、復活鑑賞をトライして見ているところだ。ま、・・文句ないでしょう。

■右中間をゴロで抜けたツーベース・ヒット。 ★★★☆☆☆
●レーザーディスク盤での復活鑑賞。

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