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細越麟太郎 MOVIE DIARY



●1月は15本の新作を見ましたが、その中のベスト・3
★「サイドウェイ」監督・アレキサンダー・ペイン 
ゴールデン・グローブのベスト・コメディ受賞で、アカデミー作品賞にもノミネートされている傑作。好みでは受賞して欲しいが、アカデミー賞のタイプとしては不利だろう。でも最高だった。★★★★☆☆

★「アビエイタ-」監督・マーティン・スコセージ
アカデミー賞最多11部門のノミネートの貫禄でオスカーは受賞するでしょうが、ほかの4本の作品に比べてアカデミックかなー、という評価。悪くないけど「レイジング・ブル」のようなシャープな感動はなかった。★★★★☆

★「さよなら、さよならハリウッド」監督・ウディ・アレン
久しぶりにやっと本邦公開が嬉しくて、ベスト・イン。「スパイ・バウンド」「サマリア」「ピアノを弾く大統領」も肉薄していたが、アレン・ファンとしては義理と人情の格上げ入選。★★★★

☆今月のワースト一本。
「ダブリン上等」監督・ジョン・クローリー
悪くはないが、ダブリンを舞台にしたらダニー・ボイルや、ガイ・リッチー監督たちのようなキレのいい曲者映画を期待してしまう。コリン・ファーレルだって、自慢にはなるまい。★★★


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●M-015 1月27日(木)12-00 松竹試写室
「アビエイター」(2004)米
監督・マーティン・スコセージ 主演・レオナルド・デカプリオ ★★★★☆
幼児期からの潔癖性から、精神的なバランスを崩した飛行機野郎のハワード・ヒューズの栄光と挫折を描いたマーティン・スコセーシの新作。11部門でアカデミー賞のノミネートを受けた、評判の話題作。「ギャング・オブ・ニューヨーク」のアカデミー賞で屈辱の無冠スコセージは、この作品でのリベンジを狙っている。デカプリオの熱演や、ケイト・ブランシェットの好演で、かなりの部門での受賞は予想される。何よりもハリウッドの歴史的事実をダイナミックに描写したスコセッシの視覚エネルギーは評価されるだろう。また「大いなる野望」が見たくなった。


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●M-013 1月24日(月)13-00 <GAGA試写室>
「バッド・エデュケーション」Bad Education (2004)スペイン
監督・ペドロ・アルモドヴァル 主演・ガエル・ガルシア・ベルナル ★★★★
いつも話が面白い。アルモドヴァルの映画は、何てストーリーが面白いのだ。しかも今回は幼児虐待がベースのゲイ関係の殺人事件なので、あまり好きなテーマではないのだが、初めからハリウッド・ノワールのクラシックな感覚を活かして先の読みにくい展開で魅せる話術はさすが。ちゃんと、「深夜の告白」のポスターまで見せてサービスするあたり、彼のプライベイトな趣味性が伺えて嬉しくなった。
●M-014 1月24日(月)15-30 <FOX試写室> 監督・アレキサンダー・ペイン 主演・ポール・ジアマッティ ★★★★☆☆
カリフォルニア・ワインの試飲をしながら、友人の独身最後の一週間を旅する、のんびりしたロード・ムビー。しかし、その道中に人生の休息や再起を滲ませたシナリオと演出は素晴らしい。監督と「アバウト・シュミット」の公開の時にインタヴューした時には、まだ単純なプロットしかなかったのに、見事な人間コメディに仕上げている手腕に感銘した。上質なワインのように、よく吟味すれば至福の味わいが滲む傑作だ。


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●M-012 1月20日(木)13-00  <映画美学校・第二試写室>
「DEMONLOVER<デーモンラヴァー>」2004・仏
監督・オリヴィエ・アサイヤス 主演・コニー・ニールセン ★★☆☆☆
日本のアニメ産業は世界的に人気があり、その放送使用権や関連商品の販売権などの契約問題は非常に複雑になっている。その契約に関する産業スパイの暗躍や、ヴィジュアルの法的な違法行為は、南米の麻薬組織なみに混沌としているようだ。そんな日仏の商社間契約とトラブルは興味がある。まるでヴィンチェンゾ・ナタリ監督の「カンパニー・マン」のような導入はスピーディでシンプルなカメラもいい。しかし裏切りから犯罪が多発しだすと演出がアニメのように不安定になり、あれよあれよ、の展開。もっとリンチやタランティーノを研究して欲しい。残年デシタ。

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●M-010 1月19日(水)13-00 <ヘラルド試写室>
「コーラス」Les Choristes (2004)仏
監督・クリストフ・バラチエ 主演・ジェラール・ジュニョ ★★★☆☆
問題児たちがコーラスを通じて心を通わして、美しい歌曲を合唱する。それはいい。しかし、つい最近も「ベルリンフィルの子どもたち」を見たばかりだし、このような感動の設定は食傷気味。おまけに校長のヘボな演技を見せつけられると、せっかくのボーイズ・コーラスも風に消されてしまう。ジャック・ペランの企画もいつものパターンに見える。

●M-011 1月19日(水)15-30 <松竹試写室>
「スパイ・バウンド」Agents Secrets(2004)仏
監督・フレデリック・シェンデルフェール 主演・ヴァンサン・カッセル ★★★★
スパイ映画だが、プロとしての悩みや焦燥、疲労感、孤独感がよく描かれていて、今までの007のようなスパイ・アクションとは基本的に違った知性を見せる。しかも「ボーン・スプレマシー」のようなサスペンスも盛り込みながら、娯楽本位にならないスタンスは見事だ。もっと早く試写を見るべきだったと後悔している。傑作である。


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●M-009 1月18日(火)13-00 <映画美学校第一試写室>
「ピアノを弾く大統領」(2002)韓国
監督・チョン・マンベ 主演・チェ・ジウ ★★★☆☆
「ローマの休日」よりも「アメリカン・プレジデント」をパクったようなストーリーだが、アン・ソンギ扮する大統領が好感が持てるので、ついドラマに無理は承知で見入ってしまう。こうゆうアイデアが映画になるのが韓国映画のパワーで我がジャパンで同じようなシンデレラ・ストーリーが可能かと思うと、寒くなってしまう。それだけ韓国映画には夢がある。それが羨ましい。

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●M-008 1月17日(月) 13-00 「ブリジット・ジョーンズの日記/2」Bridget Jones / The Edge of the Reason (2004)英・ワーキング・タイトル作品
 監督・ビーバン・キドロン 主演・レニー・ゼルウィガー ★★★☆☆☆
 やっと恋人ができたブリジットだが、彼が正式にプロポーズしないのでイライラ。第二作はストレスで太り気味になっているドジリット・ジョーンズの苦戦の日々が快調のテンポで展開。女流監督のビーバンはドタバタになりがちのシーンも品よく処理して、前作のレベルを落とさない作品にキープできたのはお見事。レニーもドリス・デイのコピーのような演技を根性で演じきり、これもお見事だ。楽しめた。

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2004年・洋画ベスト・20
<2004年中に東京で公開された作品で、先行試写で見た作品は除きました。> ●01-「ミスティック・リバー」(クリント・イーストウッド監督)米
●02-「コラテラル」(マイケル・マン監督)米
●03-「モーターサイクル・ダイアリーズ」(ウォルター・サレス監督)ブラジル
●04-「父帰る」(アンドレイ・ズビャンスキー監督)露
●05-「25時」(スパイク・リー監督)米
●06-「殺人の追憶」(ポン・ジュノ監督)韓
●07-「白いカラス」(ロバート・ベントン監督)米
●08-「スイミング・プール」(フランソワ・オゾン監督)仏
●09-「シービスケット」(ゲイリー・ロス監督)米
●10-「ワイルド・レンジ/最後の銃撃」(ケビン・コスナー監督)米

●11-「五線譜のラブレター」(アーウィン・ウィンクラー監督)米
●12-「陽のあたる場所から」(シルヴェイグ・アンスパック監督)アイスランド
●13-「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」(フランソワ・デュヴェイロン監督)仏
●14-「世界でいちばん不運で幸せな私」(ヤン・サミュエル監督)仏
●15-「モンスター」(パティ・ジェンキンス監督)米
●16-「列車に乗った男」(パトリス・ルコント監督)仏
●17-「みなさん・さようなら」(ドウニ・アルカン監督)仏
●18-「ロスト・イン・トランスレーション」(ソフィア・コッポラ監督)米
●19-「キッチン・ストーリー」(ベント・ハシメル監督)フィンランド
●20-「オールド・ボーイ」(パク・チャヌク)韓
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●M-006 1月14日(金) 13-00 <TCC試写室>
「一撃」Out of Reach (2004)米・フランチャイズ・フィルム
 監督・レオン・ポーチ 主演・スティーブン・セガール ★★★☆
B級プログラム・ピクチャーは好きなカテゴリーなので、つい試写も気になる。セガールのアクションはほぼ一方的に強いので心配がないので、問題はテーマを悪役の存在感。今回はワルシャワの少女斡旋売買組織が相手。監督が「クロコダイルの涙」の俊英なので、すこし期待したのだが、オーソドックスなプログラム・ピクチャーに終始してしまった。

●M-007 1月14日(金) 15-30 <>
「渋谷物語」(2004) 日・東映
 監督・梶間俊一 主演・村上弘明 ★★★☆☆
安藤昇の実録はたしか東映映画で、本人主演で映画化されていたが、これは平成の時代から見たひとつの戦後の昭和史で、やくざの抗争史であり、渋谷暗黒街の成り上がりを男性映画として描いていて、懐かしさと男気に満ちている。しかしどうも映画のスタイルが昭和のままのようで、ひとつピリッとしてこない。いまの映画として見たかった。


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●M-005 1月13日(木) 13時-45分 <スペース・FS汐留ホール・試写>
「さよなら、さよならハリウッド』Hollywood Ending (2002)ドリームワークス作品
 監督・主演・ウディ・アレン 共演・ティア・レオーニ ★★★★
 久しぶりのウディ・アレン・タッチは健在。「スターダスト・メモリー」のように、自分の映画人生を自虐的ユーモアで例によって嘲笑している。別れたワイフが新作のプロデューサーで、打ち合わせの最中に離婚の愚痴になって、突然キレてしまうウディの演技は最高。ニューヨークを舞台に例によって最高のロケーションで、「アニー・ホール」のように、ハリウッドに痛烈な皮肉を忘れない。「ハリウッドで一流でも、ニューヨークでは三流だよ」と、相変わらずの毒舌が炸裂。大いに楽しめた。

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