細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『拳銃の罠』滑走路を離陸する逃亡犯に、クルマごと体当たりの圧巻!!

2022年04月17日 | Weblog
●4月17日(日)10-45 ニコタマ・サンセット傑作座
0V-25-14『拳銃の罠』"The Trap" (1959) Paramount Pictures Corp All Rights Reserved.
監督・ノーマン・パナマ 主演・リチャード・ウィドマーク、リー・J・コッブ VHS(84分・ビスタサイズ)Kartes Video Communications.
個人的に、とても記念すべきアクション・サスペンスで、1960年当時、わたしは有楽町のパラマウント映画社で団体鑑賞券の配布のお手伝いをしていた。
上野毛の大学での商業デザインの授業よりも、パラマウント映画が好きで、ファンクラブの会報の編集をしつつ、毎日新作の試写を見ていたものだ。
「先生のお気に入り」「5つの銅貨」「月夜の出来事」「ハタリ!」など、毎日のように新作の試写が見られるのが嬉しくて、評論家の先生方に混じって毎日見ていた。
しかも、当時は、シャーリー・マクレーン、チャールトン・ヘストン、ダニー・ケイなどのスター本人が、ポロッと来社するのがビックリで、とても幸せだった。
そんな頃に見たこの作品は、大ヒット作品ではないが、わたしはホレまくって、数回も試写で見ていて、このVHSも、ハリウッドで探し当てて買って来たお宝。
ユタ州辺りの田舎町に、悪党のボスのリー・J・コッブの護送で弁護士のウィドマークがやって来たのも、実は父親と弟がシェリフ事務所に居たからなのだった。
ところがバカな正義漢の父親が、悪党の護送に反対して悪党たちの銃弾に倒れてからは、さすがのウィドマークもキレてしまい、悪党共のメキシコへの逃亡を阻止しようとする。
ラストで、小型セスナ機で脱出しようとしたコッブ一味の離陸を、滑走路に自分の車で体当たりして、大破炎上している機上から、ウィドマークは悪漢を引き出す。
血だらけの親分コッブだけを引きずりだして、ウィドマークが滑走路を10メートルくらい引きずったところで、脱走のセスナ機はすぐに背後で大爆発。
それでも血だらけの親分の首筋を掴んで「まだ、ここで死なれては困るんだ」と炎上の飛行機をバックに、すべてを実写ロケーションで撮影した映画根性には拍手だ。
その間にも、昔のガールフレンドのティナ・ルイスとのラブシーンもあるものの、作品は圧倒的に男達の死闘なのだが、全体にドライな感触が素晴らしい。

■レフトのグラブを弾いて、ボールはフェンスを転々のスリー・ベース。 ★★★★
●レンタルDVDで市場にあるのかは、残念ながら未確認。

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