hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

宿場町を歩く〜千住宿④

2022-12-12 05:00:00 | 宿場町
『宿場町を歩く』その23。千住宿④、北千住駅前通りと旧街道の交差点まで戻り、左に曲がる。

宿場通り商店街に入りすぐを左に曲がるとこの辺りが千住宿本陣跡であったことを示す案内板と石碑がある。



千住宿は奥州街道(日光道中)、水戸街道の始点として大変賑わったと言われ、幕末には2400軒、1万人の人がいたと思われる。参勤交代でも64の大名が千住宿を往来していた。

商店街には今だに昔からの建物が残されているだけではなく、商店自体も活気がある。

少し歩くと『千住 街の宿』と名付けられた案内所があり、千住宿の宿場印を購入、ガイドマップも頂く。



かなり古いピルや取り壊し予定の果物屋さんなどが並ぶ。前回通った時には婦人服が並んでいた店が閉じているのが気になった。



(2018年)
その先には高札場を復活させた公園(本町公園)があり、当時のイメージを醸し出していた。



横山家は最も有名な古民家、中には入れないが、堂々とした風格を感じる建物である。元々は1860年に造られた紙漉き問屋の建物であり、千住宿プチテラスにある内蔵はここから移築したもの。



その向かいあたりには吉田絵馬屋、何回か前を通ってはいるが、今まで営業しているところは見たことがない。ただ、絵馬屋自体が極めて珍しく、思わず中を覗き込んでしまう。



数軒営業していない店が続くが、よく見るとシャッターには千住宿の風景が描かれ、それがつながっている。

槍かけ団子は今も健在、店は完全に建て替えられて残念だが、団子は美味い。『槍かけ』とは近くにある青亮寺に水戸黄門由来の『槍を立てかける枝ぶりのいい松』があったことに由来している。昔の店舗は本当に風情のある店舗であった。


(旧店舗)
旧板倉家住宅は昭和13年に造られた洋館付き和風住宅だが、今年国登録有形文化財に指定されている。今は内部はリノベーションされ、和食板垣として営業している。




北千住駅という大ターミナル駅から歩いて5分で到着するところにこれだけの昔を偲べる建物が並んでいること自体大したものである。すっかり街道に魅せられてしまった。





豆泉〜人形町ランチグルメ

2022-12-11 05:00:00 | グルメ
人形町界隈を歩いていたら二毛作の店が増えてきていることに驚いた。夜は居酒屋、昼はお弁当というのは良くあるが、今回お邪魔したのは夜は普通の居酒屋だが、昼はパスタとオムライスの店という変わり種。ご夫婦2人でやっている『豆泉』さん。

入口にメニューがあり、よく見るとオムライスはでドミソースとケチャップの2種、パスタはナポリタン、辛ナポリタン(辛口)、シビレタン(痺れ)、彼のナポリタン(カレー)、ナポレモン(酸味)の5種ある。



今日はナポリタンの気分だが、飽きるので『辛ナポリタン』(950円)を選択。お金はオーダー後すぐの先払いである。

お客さんは次々と来るが、半分以上はテイクアウト利用。予約の電話も多く、何しろ作り手が1人だから早めのオーダーが必須。すぐにスープとサラダが登場。

サラダは和風ドレッシングがかかるレタスメイン。普通に美味い。

スープはカップにキャベツ中心のコンソメ、野菜の甘みがよく出ていて、アクセントに黒胡椒を振って頂く。寒い日には有難い。

ガラス越し、目の前がパスタ茹で専用の鍋。マスターは私がオーダー後すぐに麺が投入。これが予め茹でた麺ではなく、一つずつ作りたてが出してくれるのが嬉しい。
茹で上げたパスタはフライパンに投入。炒める音がひとしきりして、私のパスタが登場。やはり量的にはかなり多め。上に唐辛子の粉とスパイスが炒めた物(ラー油に沈んでいる唐辛子風)が乗っていて辛味を調節できるように工夫されている。私はもちろん全てを混ぜて頂く。

具はピーマン、玉ねぎ、ウインナーソーセージのスライス。程よいケチャップ、辛味は少し強めだが、辛すぎることもない。茹でたてのパスタはコシがあり、茹で麺をただ炒めるのと違い、レベルが高い。さらに辛味が全体の味を引き締めていて食べても飽きがこないところが嬉しい。

量的には結構多く、最後の方はやや苦しかったが、何とか完食。辛味を選択したのが功を奏した。お客さんの来店も引を切らさず、どんどんやって来る。これを見て私も食べたらすぐ会計をして帰りました。ご馳走さまでした。専門店顔負けのナポリタン、よかったです。



豆泉
中央区日本橋人形町2ー5ー4
0366610523


メトロ全駅スタンプラリー〜銀座線②

2022-12-10 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その179。東京メトロ全駅スタンプラリー銀座線②。上野広小路駅の次は上野駅。ここは日比谷線で押印済、デザインは『アメ横商店街』である。パンダや西郷隆盛像ではない。

上野〜浅草が銀座線ではもっとも古く開通した路線であり、浅草方面と渋谷方面がつながっていない駅がある。稲荷町駅もその一つ、ポスターは渋谷方面の真ん中あたりにあるエレベーター専用改札口を出たところにあるので先に田原町駅に向かう。


田原町駅のポスターはエレベーター専用改札口の外に掲示されていた。デザインは世界的に有名なかっぱ橋商店街、カッパが可愛らしい。

田原町駅もリニューアルされているが、1927年の開業当時、芝居小屋が周りに多かったため、『田原町芸能紋』として歌舞伎役者の紋の33個がホームに設置した。





リニューアル後も展示してある。A線B線ともにあるので田原町駅で実物を是非見てもらいたい。



浅草駅もリニューアルされていて従前とは経路が変わっていた。ポスターがあるのは真ん中の吾妻橋改札から出てすぐのところにある。
浅草駅のスタンプはやはり浅草寺の雷門である。以前からすると外国人の姿もかなりみかけるようになった。



2駅戻った稲荷町駅のポスターは渋谷方面の改札口外にあり、下谷神社が描かれている。



駅下車1分のところにある下谷神社は1798年に三遊亭可楽が江戸で初めて寄席を始めた場所であり、境内には『寄席発祥の地』の石碑もある。



また、ホームにも江戸伝統工芸品が飾られていて江戸切子、指物、銀器など素晴らしい逸品がガラスケースに収められている。
(以下、次回)



お多幸神田店〜神田ランチグルメ

2022-12-09 05:00:00 | 日記
『お多幸』というおでん屋さんの名前を聞いたことがある人は多いだろう。日本橋、銀座、新橋、神田、新宿などに店がある。大正12年銀座で創業、名前の由来は創業者の太田コウと『皆様に幸あれ』から来ている。本店を名乗るのは日本橋だが、元は銀座で支店は新宿、他の店は暖簾分けされたものが殆どのようである。

本日ランチにお邪魔したのは『お多幸神田店』、中々賑わっている。ランチメニューは『豆茶めし』(茶めしにおでんの豆腐をのせたもの。)、『おでん定食』『日替わり定食』がメイン』本日の日替わり定食は牛すじの煮込みと聞いて日替わりをオーダー(940円)した。



この場合おでん2品を選択できる。悩んだ挙句、大根とがんもどきをお願いした。

カウンター席に座ったが、目の前に大きな銅鍋があり、注文を受けると丼に茶メシが盛られ、その上に豆腐と出汁をたっぷりと掛けたり、お好みのおでんネタも食べやすい様に半分に切ったり、芸が細かい。

そのうち私のランチがトレイに乗せられ運ばれてくる。メインは牛すじ煮込みとおでん。他に味噌汁、小鉢(オカラ)、漬物と乗っている。

まずは牛すじを一口、白味噌仕立てでプルプルになるまで煮込まれている。合わせて入っているこんにゃく、豆腐などが食感がそれぞれ異なり、不思議な感触。



ワカメの味噌汁を一口、オカラの煮物は脇役ながら素晴らしい。オカラはとにかく日本酒に合いそうな味、昔の時代劇・月影兵庫の好物だったことを突然思い出した。(半世紀以上前の時代劇で近衛十四郎、松方弘樹のお父さんが主演だった)

いよいよおでん。汁はやや濃いめ、しかし、塩気というより甘みを感じる。まずは大根を4つに切って辛子を乗せて頂く。もちろん熱いが中まで茶色い出汁が染み込んでいて堪らない旨さである。
次いでがんも、これも箸で一部切り取り頂くがしっかりとした土台をうまく調理して満足度抜群。それにしてもおでん屋さんの辛子は何であんなに効くのだろうか。

漬物も大根の葉っぱなどを糠漬けにしたものだが、箸休めなちょうどいい。

焦げが混じった茶飯も香ばしい。とうめしはこれに出汁を掛けるのだからさぞや美味いだろう。周りを見渡すと女性の多さに驚かされる。

確かにおでんは野菜と豆腐、練り物がメインでヘルシー、しかもオカズがたっぷりで1000円未満、当たり前なのかもしれない。美味いおでんは酒にも合うが、ご飯にもあうのである。ご馳走さまでした。




お多幸神田店
中央区日本橋室町4ー3ー11
0333420753


宿場町を歩く〜千住宿③

2022-12-08 05:00:00 | 宿場町
『宿場町を歩く』その22。千住宿③、千住宿歴史プチテラスを出て、再び日光道中を歩く。やっちゃばのあった地区では江戸時代にあった店の名前と屋号の木札が各家の軒先にぶら下がっている。



信号を渡ると源長寺、その先は少し商店が少ない。ただ、その中でお豆腐屋さんかなとよく見ると『こんにゃく屋』さん。こんな商売があるのかと店の前まで行く。



再び2人は信号を渡ると東京芸術センター、入口には一刀彫で作られた松尾芭蕉像、既に3像目である。右に曲がると東京芸大の千住キャンパスとなる。



私はまっすぐ旧街道を歩くがこの辺りからは商店が増える。それにしても懐かしい店構え、お惣菜屋さんには人だかり、よく見ると揚げたてのフライが入った弁当が290円、下町価格である。



懐かしい豆腐屋、手芸用品屋、看板の字が読めない八百屋、今もお客さんが絶えない。

最近見かけなくなった佃煮屋さん。看板には『千住名物 鮒の寿ゞめ焼 鮒秋』とある。昔は隅田川などの川で採れた魚を佃煮にしたのであろう。

飲み屋の看板にも『出世サワー』と名付けて飲むたびにジョッキは大きくなるが、値段はそのままというサワーの絵が面白い。チェーン店も少なく、実に活気のある商店街であった。



北千住駅前通りを右に曲がると『大橋眼科』の懐かしい洋館が見えてくる。この眼科は2021年までは現役だったが、再開発の予定もあり、今後移転工事が行われる。(現在移転のために解体作業中のため、写メは2年前の夏のもの。)
1917年に竣工された洋館は老朽化のため、取り壊されたが、1980年代にイメージを引き継ぐ形で再建、ガス灯も移されてきた。クラウドファンディングなどで1億2000万円を集め、完成するのは2年後の予定である。(以下、次回)

菊水軒(再訪)〜人形町ランチグルメ

2022-12-07 05:00:00 | グルメ
たまに町中華のラーメンが食べたくなるものである。ただ、値段はそこそこ取るが、丁寧な仕事をしていて味がいい店は多くはない。私が人形町界隈でチェーンではない美味い町中華と思うのは日本橋小学校近くの『菊水軒』がナンバーワンと思っている。

店は近くに黒天丼で孤独のグルメにも登場した『天ぷら中山』、秋になると列ができるカキフライが有名な『三友』、牛カツとメンチカツが売りの『そよいち』などが集まる一帯にある。まだ11時半というのに扉を開けると狭い1階には6人もいて2階に上がる様言われるが、まず入口で注文を先にする(支払いは帰り)。

少し寒かったので『ネギラーメン』(850円)と『ミニチャーハン』(250円)をお願いした。
2階も8人くらいいて窓側の席を何とか確保。周りをみると中高年のおじさんばかり、常連さんが多く、食べ終わるとすぐ席を空けるようだ。

私のランチもオドメーターでやってきた。ネギラーメンは薄い笹うちの白ネギを赤い辛味ソースで和えたものがたっぷりとラーメンの上に乗っている。具はネギの他に海苔、メンマ、ナルト、脂身の少ないチャーシューが乗せられている。

細麺の縮れ麺で懐かしい味の醤油スープによく絡む。ネギは歯ごたえが良い。ネギラーメンには具があまりない店もあるが、この店はちゃんと乗っていてボリュームもある。

ミニチャーハンはジャーから取り出したものではなく、新たに作られたもの。ミニと言っても小ぶりの皿に山を作り、その上に紅生姜が鮮やか。ゴロゴロチャーシューがたくさん入り、こちらも美味い。

これらを食べ終わると身体もポカポカ、お腹も満腹、満足である。1階でPayPayで支払い、店を後にした。ご馳走さま、こんなラーメンが食べたかったのである。

菊水軒
中央区日本橋人形町1ー10ー1
0336663766

東京メトロ全駅スタンプラリー〜銀座線①

2022-12-06 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その178。東京メトロ全駅スタンプラリー銀座線①。スタンプラリーも半蔵門線、日比谷線の完乗を達成、銀座線に突入する。銀座線を見てみるとすでに回った2線と被るところも多く、19駅のうち半蔵門線とは渋谷、表参道、青山一丁目、三越前、日比谷線とは銀座、上野の計6駅が重なるため、13駅回れば完乗となる。但し、そんな簡単なものではない。



今回は事務所に近い三越前駅から浅草方面に向かう。日本で最初に作られた商業用エスカレーターの横の階段を降りる。三越前駅は半蔵門線の際にすでに押印済である。



神田駅は近年にリニューアル工事が終わり、ホームも広々、改札口は前と後ろにあるが、後側、改札口を出てすぐ左の階段を登ったところにポスターを発見。



神田駅のデザインは名物のカレー、毎年カレーフェスティバルが開催される。



末広町駅は昔懐かしい駅。A線とB線が離れている。ただ、この駅は有難いことに両方の改札口を出たところにポスターはある。



千代田区が再開発で作った『アーツ千代田3331』が描かれたスタンプを獲得する。



上野広小路駅は松坂屋上野店と直結、上野は結構な繁華街であったが、百貨店が根付かず京成百貨店などは撤退済み。その中で和菓子に力を入れたり、パンダ人気にあやかったりして特色を出しながら生き残っている。


ただ、JRの駅は御徒町駅が至近なのであるが。スタンプのポスターも浅草方面行側の改札を出て松坂屋への入口との間にある。
意匠はもちろん『松坂屋上野店と上野フロンティアタワー』である。(以下次回)


天亀そば〜神田ランチグルメ

2022-12-05 05:00:00 | グルメ
神田駅前から日本橋に向かう国道17号線(中央通り)沿いに間口の狭い『天亀そば』がある。周辺にはSMBC神田支店など大きなビルの中にポツンとあるスタンドアローンのお店。

中に入ると左右に7、8人しか立てないくらいの狭いお店。入口には給水機、しかし、流行りの券売機などありません。まあ、置くところがないのかも。とにかく昔のまま、昭和のままでカウンターで注文をし、品物とお金を引き換える方式。左奥の鍋では天ぷらを揚げ続けている。入ったら3人目、大人しく並ぶ。

順番が来たので注文する。平凡に『天ぷらそば(かき揚げ)420円』に『いなり寿司100円』を付けてもらう。

1,000円札に20円を足すとお釣りがないから助かるよと言われました。すぐに茹でそばを温めて器に入れ、ツユを注ぎ、ネギとかき揚げを乗せて出してくれる。いなり寿司は冷蔵庫から。それでも感染対策なのか、ビニールの向こうにおばさんがいて窓口が小さいため、少しまごつく。

蕎麦といなり寿司を持って1番手前の空いたスペースに蕎麦といなり寿司を置き、水を汲み、七味唐辛子を掛ける。

箸を取ってまず一口目はツユから。カツオと昆布で出汁を取ったご自慢のツユはやや濃いめだが、美味い。かき揚げは硬く、少しツユに浸して柔らかくしないと小さく切れない。流石に揚げたてで熱い、さらに蕎麦を食べるとこれも熱い。麺は茹で麺で少し太め、立ち食い蕎麦によくあるタイプ。

かき揚げには玉ねぎ、ニンジン、長ネギなどが刻んである。まあ、天ぷらというより衣を食べているのだが、やはり立ち食いはこれが一番。

いなり寿司は大きい。裏返して下から見るとちゃんと煮た椎茸、山菜などかやくが入っている。油揚げにパンパンに詰めてあり、味がいいだけでなく、食べ応えもある。

店はどんどん人が来て、すぐ食べて、すぐ帰る。椅子がない効能なのだろうか。回転で勝負の店だが、お客さん同士は譲り合い、机の上に荷物を置く様な輩はいない。食べ終わり、ご馳走さまというと、ありがとうございましたの声が嬉しい店である。ご馳走さまでした。

天亀そば
千代田区鍛冶町1ー7ー9

天南そばを知ってますか?

2022-12-03 05:00:00 | グルメ
久しぶりの企画、『日本そばにこだわる』その17杯目。今回は『天南そば』にこだわってみた。
蕎麦屋のメニューをよく見ると面白い。『きつねそば』と言ってもきつねの肉を食べる訳ではなく、煮た油揚げの色がきつねの色に似ているから付けられた名前。同じように『たぬきそば』も揚げ玉(天かす)が乗っている。『月見そば』も玉子を月に見立てたものである。『南蛮』というそばも多い。『鴨南蛮』『肉南蛮』『ネギ南蛮』『カレー南蛮』などである。

『南蛮』はそもそも中国の表現で自らが『中華』に対して周りの異民族を『北狄、東夷、西戎、南蛮』と読んだところから来ている。料理では唐辛子を使う場合に〇〇南蛮とするが、蕎麦の場合は江戸時代頃より『ネギを入れたそば』に使われる。

(かんだまつやの天南そば)
近くの蕎麦屋に『天南』そばがある。このメニュー、天ぷらそばとどこが違うのだろうか。取り敢えず店に行って確認する。



まず向かったのは『人形町藪そば』、それほど派手ではないが、薮睦会にも入っている由緒あるお店。まずメニューを見ると『天ぷらそば(1300円)』『天南そば(950円)』とかなり天南そばの方が安い。

注文して出てきたものはかけそばの上に海老天1、ネギのかき揚げ1、小海老の天ぷら1である。ネギは繊維に平行に刻んだものがたっぷり。麺は薮そばらしい少し緑がかっていて香りもいい。

ツユは甘辛く、天ぷらは揚げたてを少し鍋で煮た感じ、天ぷらそばより350円安くお買い得であった。



次の日に伺ったのが『東嶋屋』、明治20年創業の老舗である。こちらでは『天ぷらそば(1150円)』『天南そば(1100円)』と値段差は50円とあまり変わらない。

注文の品はかけそばの上に大ぶりの海老天が1尾、その上に少し火が通ったネギ、こちらも繊維に平行に切ったもの、がたっぷりとかかっている。さらに振りネギもそえられている。



(ネギをどけた図)

たっぷり七味唐辛子を振って頂く。平行に切ったネギはシャキシャキ感が残っていてネギ好きには堪らない。麺もいわゆる二八蕎麦、ツユは東京の蕎麦屋の割には味が濃くなく、大変美味い。ただ、天ぷらそばを食べていないため、比較ができていないが。



3日目は普段からよく行く『おそば高松』、カツ丼が有名なお店。『天ぷらそば(1300円)』『天南そば(1300円)』と値段は同じ。しかも単品では鍋焼きうどん(1400円)、天とじそば(1360円)に次いで高いメニューである。



出てきた天南そばは高いだけあって豪華版。かけそばの上に海老天2本+カボチャ天、やはり繊維に平行に切ったネギがたっぷり、ネギは少し煮込まれている。基本的には東嶋屋と同じスタイル。

麺を一口、二八蕎麦のツルツルした食感、揚げたての天ぷらは美味いが、やや濃いめのツユも含めて熱い。天ぷらの油がツユに混じり美味いが、温度は下がらない。ハフハフしながら頂きました。ご馳走さまでした。

3軒回り、天南そばのスタイルは①いずれも繊維に平行に切ったネギが入っている、②カラッと上がった海老天が乗っている、③天ぷらそばより高いメニューではない、ということはわかった。もちろん、食べると美味いメニューであったことはいうまでもない。ご馳走さまです。

人形町薮そば
中央区日本橋人形町1ー7ー2
0336665922
東嶋屋
中央区日本橋人形町2ー4ー9
0336666964
おそば高松
中央区日本橋堀留町1ー4ー16
0336611484


宿場町を歩く〜千住宿②

2022-12-02 05:00:00 | 宿場町
『宿場町を歩く』その21。千住宿②、素戔嗚神社を出て、国道4号線を歩くと千住大橋の手前に熊野神社がある。小さな神社で入口には門があり、施錠されていたので中には入れなかった。



案内板によると創建は1050年に源義家の勧進によるものと伝わる。また、千住大橋を掛ける際に伊奈備前守は当社に成就を祈願、1594年完成にあたり残材で社殿修理を行い、以降大橋の掛け替えごとの祈願と社殿修理は慣例となっている。



千住大橋は江戸の隅田川にかけられた最初の橋で1594年に作られた。その後何回も改修はされたが、1767年の際に現在の位置に作られた。

その後、1886年の台風で一度流されたがそれまでは300年間流されたことがなかった。北に向かって左側の旧橋が関東大震災後の復興事業で鉄橋が1927年に竣工、さらに新橋は1974年に架橋された。



橋を渡ると小さな公園があり、奥の細道の地図や矢立はじめの地の石碑などが設けられている。



足立市場前まで行く。京成線千住大橋駅が見えてくるが、手前を右に分かれる道が旧日光道中である。



道端には再び松尾芭蕉の像(石像)があり、ここで詠まれた『行く春や鳥鳴き魚の目に泪』という句に関する説明板が設置されている。



旧日光道中は一方通行になっていて北千住方面からしか通行できない。この辺りは『やっちゃば』(青果市場)があり、問屋が並んでいた。今もその名残として各家屋の元々の屋号を書いた木製の表札が並んでいる。



この内の一軒が『千住宿プチテラス』と名付けられた案内所兼無料休憩所として開放されている。元々は横山家という紙漉き問屋の建物で建物は1830年(天保元年)に作られた母屋と内蔵として使われていたもの。奥はギャラリーや庭などがあり歩いて疲れた足を癒すには丁度良い。(以下、次回)