hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

天南そばを知ってますか?

2022-12-03 05:00:00 | グルメ
久しぶりの企画、『日本そばにこだわる』その17杯目。今回は『天南そば』にこだわってみた。
蕎麦屋のメニューをよく見ると面白い。『きつねそば』と言ってもきつねの肉を食べる訳ではなく、煮た油揚げの色がきつねの色に似ているから付けられた名前。同じように『たぬきそば』も揚げ玉(天かす)が乗っている。『月見そば』も玉子を月に見立てたものである。『南蛮』というそばも多い。『鴨南蛮』『肉南蛮』『ネギ南蛮』『カレー南蛮』などである。

『南蛮』はそもそも中国の表現で自らが『中華』に対して周りの異民族を『北狄、東夷、西戎、南蛮』と読んだところから来ている。料理では唐辛子を使う場合に〇〇南蛮とするが、蕎麦の場合は江戸時代頃より『ネギを入れたそば』に使われる。

(かんだまつやの天南そば)
近くの蕎麦屋に『天南』そばがある。このメニュー、天ぷらそばとどこが違うのだろうか。取り敢えず店に行って確認する。



まず向かったのは『人形町藪そば』、それほど派手ではないが、薮睦会にも入っている由緒あるお店。まずメニューを見ると『天ぷらそば(1300円)』『天南そば(950円)』とかなり天南そばの方が安い。

注文して出てきたものはかけそばの上に海老天1、ネギのかき揚げ1、小海老の天ぷら1である。ネギは繊維に平行に刻んだものがたっぷり。麺は薮そばらしい少し緑がかっていて香りもいい。

ツユは甘辛く、天ぷらは揚げたてを少し鍋で煮た感じ、天ぷらそばより350円安くお買い得であった。



次の日に伺ったのが『東嶋屋』、明治20年創業の老舗である。こちらでは『天ぷらそば(1150円)』『天南そば(1100円)』と値段差は50円とあまり変わらない。

注文の品はかけそばの上に大ぶりの海老天が1尾、その上に少し火が通ったネギ、こちらも繊維に平行に切ったもの、がたっぷりとかかっている。さらに振りネギもそえられている。



(ネギをどけた図)

たっぷり七味唐辛子を振って頂く。平行に切ったネギはシャキシャキ感が残っていてネギ好きには堪らない。麺もいわゆる二八蕎麦、ツユは東京の蕎麦屋の割には味が濃くなく、大変美味い。ただ、天ぷらそばを食べていないため、比較ができていないが。



3日目は普段からよく行く『おそば高松』、カツ丼が有名なお店。『天ぷらそば(1300円)』『天南そば(1300円)』と値段は同じ。しかも単品では鍋焼きうどん(1400円)、天とじそば(1360円)に次いで高いメニューである。



出てきた天南そばは高いだけあって豪華版。かけそばの上に海老天2本+カボチャ天、やはり繊維に平行に切ったネギがたっぷり、ネギは少し煮込まれている。基本的には東嶋屋と同じスタイル。

麺を一口、二八蕎麦のツルツルした食感、揚げたての天ぷらは美味いが、やや濃いめのツユも含めて熱い。天ぷらの油がツユに混じり美味いが、温度は下がらない。ハフハフしながら頂きました。ご馳走さまでした。

3軒回り、天南そばのスタイルは①いずれも繊維に平行に切ったネギが入っている、②カラッと上がった海老天が乗っている、③天ぷらそばより高いメニューではない、ということはわかった。もちろん、食べると美味いメニューであったことはいうまでもない。ご馳走さまです。

人形町薮そば
中央区日本橋人形町1ー7ー2
0336665922
東嶋屋
中央区日本橋人形町2ー4ー9
0336666964
おそば高松
中央区日本橋堀留町1ー4ー16
0336611484



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