『宿場町を歩く』その22。千住宿③、千住宿歴史プチテラスを出て、再び日光道中を歩く。やっちゃばのあった地区では江戸時代にあった店の名前と屋号の木札が各家の軒先にぶら下がっている。
信号を渡ると源長寺、その先は少し商店が少ない。ただ、その中でお豆腐屋さんかなとよく見ると『こんにゃく屋』さん。こんな商売があるのかと店の前まで行く。
再び2人は信号を渡ると東京芸術センター、入口には一刀彫で作られた松尾芭蕉像、既に3像目である。右に曲がると東京芸大の千住キャンパスとなる。
私はまっすぐ旧街道を歩くがこの辺りからは商店が増える。それにしても懐かしい店構え、お惣菜屋さんには人だかり、よく見ると揚げたてのフライが入った弁当が290円、下町価格である。
懐かしい豆腐屋、手芸用品屋、看板の字が読めない八百屋、今もお客さんが絶えない。
最近見かけなくなった佃煮屋さん。看板には『千住名物 鮒の寿ゞめ焼 鮒秋』とある。昔は隅田川などの川で採れた魚を佃煮にしたのであろう。
飲み屋の看板にも『出世サワー』と名付けて飲むたびにジョッキは大きくなるが、値段はそのままというサワーの絵が面白い。チェーン店も少なく、実に活気のある商店街であった。
北千住駅前通りを右に曲がると『大橋眼科』の懐かしい洋館が見えてくる。この眼科は2021年までは現役だったが、再開発の予定もあり、今後移転工事が行われる。(現在移転のために解体作業中のため、写メは2年前の夏のもの。)
1917年に竣工された洋館は老朽化のため、取り壊されたが、1980年代にイメージを引き継ぐ形で再建、ガス灯も移されてきた。クラウドファンディングなどで1億2000万円を集め、完成するのは2年後の予定である。(以下、次回)