鉄道シリーズ その11。鉄道記念館を北から降りてくる企画の3回目だが、小樽市にあった北海道鉄道記念館を紹介したい。この博物館は1963年に鉄道85周年事業の一環として旧国鉄手宮線手宮駅跡に作られたもので、小生が初めて訪れたのは1980年頃、再訪は1992年に訪れたが、その年で観客の減少から閉館し、行った当時も我々しかお客がいなかったのを思い出した。
ただ、小生は昔図鑑でみた開拓当時のカウキャッチャーがついた大勝号(日清戦争で大勝したため、その記念に付いた名前)や静号(義経号、弁慶号とほぼ同じ形式、他に光圀、比羅夫、信広など10両作られた)、ラッセル車やロータリー車、レールバス(興浜北線などで使われた酷寒用のキハ031)、蒸気機関車C126、C5550、客車イ1号(開拓使号)など鉄道記念物級の珍しい車両が、結構広い園内に置いてあり、かなり楽しめた。
特にレールバスのキハ03は北海道の閑散線用に作られた二重窓のレールバスで、子供の頃よく読んだ阿川弘之作の『機関車やえもん』という童話でレールバスの一郎と花子が新旧交代でやえもんの職場を奪うのだが、それを間近で見た気がした。(ただしレールバスの方が耐久期間が短く、1954年に導入されたものの、1968年に長崎の臼之浦線で使用を終えるまでわずか国鉄で利用されたのは僅か14年間で蒸気機関車より短命であった。)
その後、一旦、博物館は改装し、1997年に再開したが、来客の減少で再度閉館、また、2007年に小樽総合博物館とかして再開したらしい。なかなか、行く機会もないが、是非いってみたいものだ。