花巻市街地に入った。雨は降ったり止んだりを繰り返す。
時間は12:30頃だっただろうか。いい時間すぎてなかなかお店に入れない。
すこしお腹がすいてきた。こりゃあいつものパターンかも。
いつも家族で移動する時って、必ずお昼ごはんで苦労する。
車だから駐車場のないお店には入れない。〇〇ビルの△階なんてのはちょと無理。
一方、いい時間(お昼時)ともなれば、駐車場だって満車のところが多い。逆にお昼時に駐車場のすいているお店では、なんだか心配になる。
結局、車を流しながら入りやすそうな店を物色することになり、駐車場の空き具合、建物の雰囲気などをあれころ見て迷っているうちにみんな後方へと過ぎ去ってゆく。
知らない町だと必ずこういうことになる。
国道4号線バイパスから旧道へとそれて花巻市街地を北上する。もうお昼はあきらめていた。
天気はなんだかはっきりしない。夏とは思えないくらいに涼しい。
北上川も増水している。これじゃどこがイギリス海岸なのかサッパリわからない。
あれこれ迷って、やっと宮沢賢治童話村へ到着。
ちょうど雨も一段落。銀河ステーション(白鳥の停車駅?)を想像させるエントランスに向かった。
風通りのよい天井を見上げると、なるほど、ちょっと旅人の気分になれる。
言い方は悪いが、ここは特になにか特別なものがあるわけではない。賢治の遺品もないし、彼がここを訪れたというエピソードがあるわけでもない。あるのは豊かな森と小川、そして賢治のキーワードを散りばめた散歩道と、博物学的な好奇心を誘う標本たち。そして感覚を刺激する小さな体験型ミュージアム。
これが子どもたちには思いのほかウケが良かった。
不思議なくらい透明な空をちいさくちいさく凝縮したツユクサのレンズ。それを集めて小川は冷たく透き通って川床の石にふしぎな虹をかける。その虹はたちまち空へと上がって水蒸気となり、森に清らかな潤いを降らせている。
森ではカッコウがまるで誰かを呼ぶように高く鳴き、見上げているとふいに頬のあたりをスズメバチがかすめてゆく。
木の階段をのぼれば、少し湿気を含んだデッキが広く張り出していて、眼下にはポラーノの広場が横たわっている。
あちらから電動トレインがのんのんと走ってきた。帰りはあれに乗ろう。
デッキに並ぶ木造りの建物たち(賢治の教室)は、木材のエーテルを充満させて来訪者の気持ちを惑い、琥珀のなかの標本が本当は生きているかのように見せたり、部屋の中を小鳥の声でいっぱいにしてみたり、不思議な不思議なギラギラ光る模型を銀河のように見せたりするのだ。
ここには遊具らしいものはないし、絶叫マシンもB級グルメもない。それなのに、人はなぜここに集まってくるのだろう。なぜ子どもたちはこんなに喜んでいるのだろう。
遠くからきいんと鳴る音で我に返る。
なんだろう、きれいだな。
高く澄んだ音。そのまま成層圏まで届きそうなくらいまっすぐ響く。
また鳴った。風鈴だ。
売店の奥で風鈴が掛けてあった。風鈴だけではない。卓上鈴もある。
重量感のある黒鉄色(くろがねいろ)。南部鉄器だ。
緑青をまぶして着色してるのもある。
いかにも重そうな(実際ずっしりと重い)鉄器なのに、こんなに澄み切った高い音を出すのは不思議でならない。
ここで何か鉄器を買おうかと思ったが、少し待つことにした。何を?って、いい音色の鉄器に出会えることを。
時間は12:30頃だっただろうか。いい時間すぎてなかなかお店に入れない。
すこしお腹がすいてきた。こりゃあいつものパターンかも。
いつも家族で移動する時って、必ずお昼ごはんで苦労する。
車だから駐車場のないお店には入れない。〇〇ビルの△階なんてのはちょと無理。
一方、いい時間(お昼時)ともなれば、駐車場だって満車のところが多い。逆にお昼時に駐車場のすいているお店では、なんだか心配になる。
結局、車を流しながら入りやすそうな店を物色することになり、駐車場の空き具合、建物の雰囲気などをあれころ見て迷っているうちにみんな後方へと過ぎ去ってゆく。
知らない町だと必ずこういうことになる。
国道4号線バイパスから旧道へとそれて花巻市街地を北上する。もうお昼はあきらめていた。
天気はなんだかはっきりしない。夏とは思えないくらいに涼しい。
北上川も増水している。これじゃどこがイギリス海岸なのかサッパリわからない。
あれこれ迷って、やっと宮沢賢治童話村へ到着。
ちょうど雨も一段落。銀河ステーション(白鳥の停車駅?)を想像させるエントランスに向かった。
風通りのよい天井を見上げると、なるほど、ちょっと旅人の気分になれる。
言い方は悪いが、ここは特になにか特別なものがあるわけではない。賢治の遺品もないし、彼がここを訪れたというエピソードがあるわけでもない。あるのは豊かな森と小川、そして賢治のキーワードを散りばめた散歩道と、博物学的な好奇心を誘う標本たち。そして感覚を刺激する小さな体験型ミュージアム。
これが子どもたちには思いのほかウケが良かった。
不思議なくらい透明な空をちいさくちいさく凝縮したツユクサのレンズ。それを集めて小川は冷たく透き通って川床の石にふしぎな虹をかける。その虹はたちまち空へと上がって水蒸気となり、森に清らかな潤いを降らせている。
森ではカッコウがまるで誰かを呼ぶように高く鳴き、見上げているとふいに頬のあたりをスズメバチがかすめてゆく。
木の階段をのぼれば、少し湿気を含んだデッキが広く張り出していて、眼下にはポラーノの広場が横たわっている。
あちらから電動トレインがのんのんと走ってきた。帰りはあれに乗ろう。
デッキに並ぶ木造りの建物たち(賢治の教室)は、木材のエーテルを充満させて来訪者の気持ちを惑い、琥珀のなかの標本が本当は生きているかのように見せたり、部屋の中を小鳥の声でいっぱいにしてみたり、不思議な不思議なギラギラ光る模型を銀河のように見せたりするのだ。
ここには遊具らしいものはないし、絶叫マシンもB級グルメもない。それなのに、人はなぜここに集まってくるのだろう。なぜ子どもたちはこんなに喜んでいるのだろう。
遠くからきいんと鳴る音で我に返る。
なんだろう、きれいだな。
高く澄んだ音。そのまま成層圏まで届きそうなくらいまっすぐ響く。
また鳴った。風鈴だ。
売店の奥で風鈴が掛けてあった。風鈴だけではない。卓上鈴もある。
重量感のある黒鉄色(くろがねいろ)。南部鉄器だ。
緑青をまぶして着色してるのもある。
いかにも重そうな(実際ずっしりと重い)鉄器なのに、こんなに澄み切った高い音を出すのは不思議でならない。
ここで何か鉄器を買おうかと思ったが、少し待つことにした。何を?って、いい音色の鉄器に出会えることを。
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