放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

掌底

2012年02月20日 14時51分14秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 みぞおちに掌底(しょうてい)を喰らった。
 
 詳しい状況説明は控えるが、まあ、平和的なコミュニケーションの中で生じた出来事であるとだけ言っておく。もちろん故意でもない。

 でもこれが見事に決まった。
 みぞおちのいちばん深いところに。
 しかも両掌。両手を突き出した人は、これまた姿勢のよい方で(ガタイもデカい)、肩にも力が入りすぎておらず、適度にヒジも伸びていた。位置エネルギーをほぼ完全に運動エネルギーに乗せかえる理想的な打ち方。中国拳法で言うところの「勁(kei)」そのもの。

 こういう打ち方されると内臓の奥まで衝撃が来るんだよねぇ。
 しばらく息が詰まって、血の気が引いていくのがわかった。
 内臓が騒ぐ。ものすごい緊張が膵臓とか脾臓から腸の方へと広がっていく。
 もちろん痛い。おなかをえぐられたみたい。

 打ったひともびっくりしていた。
 まさか、ちょっと当たっただけなのに、今にも吐きそうな顔して背中を丸めているんだから、何事かと思うのも無理はない。

 でも見事。秘孔ですよソコは。

 あれから二日経ったけど、今でも身体を捻るような動作をすると、みぞおちの奥に異物感を覚える。こわいね、人の身体はよく出来ているようでモロい。

 人の心もモロい。
 いま、僕たちは言いようのない不安に立ち向かっている。
 お義父さんの容態が良くない。
 恐ろしい想像ばかりしてしまう。

 つねに肝が冷えているような(実際、不安感は体内の血流量を悪くしているんだろうなぁ)、そんなときに喰らってしまった掌底。内臓に刺激になったのかどうだか。 

 
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