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その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

週末コラム 21

2013年03月16日 | Weblog

 

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週末コラム 21

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春の色濃く淡く 花の絵の具が描きます

「気温の春」という言葉があります

「暖かさに春を感じる」という意味ですが

タテに長い日本の南と北では気温に相当の差があります

この差が、咲く花の種類に差になります

九州地方で桜が咲く頃、まだ椿や梅が

目を楽しませる地方もあります

これが日本列島の特徴ですね

たんぽぽ、スミレをかわきりに、菜の花、桜と・・・

春の花たちが南から北へ咲き進んでゆきます

それは、あたかも日本の白地図に

色とりどりの花の絵の具で色を塗ってゆく

そんな風に思えます

その土地その土地によって咲く花が違う

次から次かへと色々な花が咲き競う

そんな春が楽しめるのは

わたくしたち日本人だけかもしれませんね

大きく背伸びして、春の空気を吸い込んで

春の気温を感じながら、少し外に出て見ませんか

素敵な出会いとかわいい自然に出会えるかもしれません

 

 

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フリージア

2013年03月15日 | Weblog

 

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フリージア

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最近は色の種類が増えたこの花

昭和初期ごろまでは白ばかりだったそうです

軽やかに伸びた弓型の茎の先に

ろうと状の花を多くつけ、甘い香りを漂わせます

忙しい生活の中で、いら立ちを覚えたときは

白色のフリージアを飾り静かな時間を持つことで

緊張が和らぎ、穏やかな気持ちがよみがえってきます

フリージアの白花 花言葉は「的確な判断」

 

フリージアの紫

和名を浅黄水仙といい、多彩な品種の中でも注目的色

おしゃれな花色と揮発性のさわやかな香りに触れると

イライラが沈静し、冷静な判断がよみがえります

リラックスする部屋に2~3本

自然の姿を生かして飾って見てはいかがでしょうか

フリージアの紫 花言葉は「淡々と見る」

春をいち早く届ける気分の黄色

花の香りはしばらく忘れかけていた気持ちをよみがえらせる

リビングルームに2~3本飾って

くつろぎの時間を作りましょう

処女地をこのむフリージアは、鉢植えなら新しい土で

庭に植えるなら過去にアヤメ科の花を植えたことのない場所で

新たな始まりを見つめてあげましょう

黄色のフリージア 花言葉は「キュート」 

「フリージアあるかなきかの香に病みぬ」 阿部みどり女

「古壺に挿して事なきフリージア」 後藤夜半

 

 

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ミモザ

2013年03月14日 | Weblog

 

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ミモザ

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オーストラリア原産のマメ科の常緑高木

明治初期に来日したアカシアの仲間

良く日本でアカシヤと呼んでいるのはたいてニセアカシア

黄色い花が日々濃くなって目につくようになってきました

花に顔を近づけると香があります

南フランスでは切り花にしますが、それ以外にも

香水の原料などにするそうです

面白いことに植物学上では

ミモザというと・・オジギソウのことだそうです

フランスでイースターといえばこの花

黄色にけぶるこの花が咲くと春本番です

時々フランス映画などの画面に・・・

このミモザが海を背景に明るい光を受けて

美しく咲いているのを見かけます

「逢ふたびのミモザの花の遠げむり」 後藤比奈夫

「磯庭園ミモザは黄金の花を生む」 堀口星眠

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菜の花

2013年03月13日 | Weblog

 

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菜の花

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アブラナ科の二年草

一般的に菜の花と呼ばれていますがアブラナの花のことです

昔は種子から菜種油をとるために栽培していましたが

最近はすっかり減って切り花や

蕾を食用にしているところが増えましたね

畑一面の菜の花は豪華でどこまでも黄色が続き素晴らしい

しかし、空き地の隅でチョンと咲いてる花も

又写欲をそそられます

晴天で咲く輝き、曇天の憂愁も捨てがたい表情があります 

「菜の花がしあはさうにせ黄色して」 細見綾子

「菜の花の暮れてなほある水明り」 長谷川素逝

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土筆

2013年03月12日 | Weblog

 

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土筆

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 日当たりのよい草地や土手に

そろそろと芽を出してきましたね

早春に地表に現れる茎には数センチごとに節があります

節ごとにハカマと呼ばれる切れ込みのある鞙をつける

むかし子供たちの遊びで

ハカマのところで抜いた茎を繋ぎ直して

抜いた場所を当てる遊びがありましたが、ご存じでしょうか

もっぱらつくしは食べることが主眼だって~

そうですね・・食べるために摘む人

摘んだけど捨ててしまう子供・・

土筆にとって災難の季節かも(笑)

万葉のころから親しまれた春の風景も

じっくり観察すると、悲しいものも見えてきそう(笑)

「土筆生ふ夢果たさざる男等に」 矢島渚男

「土筆煮て飯くふ夜の台所」 正岡子規

 

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春の水

2013年03月11日 | Weblog

 

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春の水

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 「雪解け」や「春雨」によって

川や湖沼にたたえられる豊かな水のことを言います

乾いた大地は「春の水」に潤され

柔らかな新芽が顔を出し、生き物たちが

春の営みを始めます

豊かな水量は、ゆったりと流れ下流の都市にも

はるかな山々の春の訪れを告げます

きらきらと輝く滴がぽたりぽたりとリズムを刻み

春は水の季節です

「春の水ゆたかに流るるものを拾ふ」 種田山頭火

「春の水山なき国を流れけり」 蕪村

 

 

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週末コラム 20

2013年03月09日 | Weblog

 

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週末コラム 20

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今週はこれといったネタもないので

鳥の行動学などと大げさなものではないですが

この時期の鳥の私生活などを書いてみます

地域によって時期が違いますが

こちらでは今婚カツ真っ最中の鳥「カワラヒワ」

キリリ、コロロロ、ジュイーンなど通る声でさえずります

鳴きながら飛ぶ姿は翼が黄色く美しい

この鳥の婚カツは、他の鳥よりも少し変わった儀式をします

枯れ木など目立った高い木に集まり

鳴き声を上げながら、オス同士が戦います

弱いオスは追い出され、最後まで勝ち残ったオスがメスに求愛し

カップルになって集団から出てゆきます

そして集団は、また次のオスを決定するために戦いが始まります

カワラヒワ独特のこのイベントは、集団誇示行動と呼ばれ

地域によって秋などになるところもあります

繁殖期には各ツガイが直径30m程度の

狭い範囲を縄張りにします

こうした縄張りをいくつかずつ密集させて

全体としてはルーズコロニといわれる緩やかな集団を作ります

前に説明した婚カツに失敗した独身のオスは

この近くで、ジュインジュイーンと大きな声で

さえずりを繰り返します

独身のオスは、いつだれの亭主があの世に行ってしまうか

わからないから~それを待ちつつ集団に

つかず離れず、さえずり続けます(さびしい気もしますが定めですね)

夫婦は中睦まじく、卵を温めている間は

メスにオスが餌を運んだり、ときには二人で食事に

遠くまで出かけたりします(人間と同じです・笑)

 

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アセビの花

2013年03月08日 | Weblog

 

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馬酔木(アセビ)の花

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つつじ科の常緑樹で日本の特産品

庭園や盆栽などにも人気があります

つぼ状に白い小さな葉がかわいらしいです

白以外にも淡い紅色もあり

万葉集にも十首詠まれます

名前にも出ているように、馬が誤って食べると

中毒になるという有毒植物です

一般に常緑樹は寒さに弱いのですが

このアセビは、寒地の山などにも野性しています

白い花が揃うととても美しい

「月よりもくらきともしび花馬酔木」 山口青邨

「鐘一打一打に馬酔木花こぼす」 藤田れい子

 

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たんぽぽ

2013年03月07日 | Weblog

 

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たんぽぽ

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キク科の多年草、世界中に広く分布して

黄色が多いけれどほかに白花もあります

別名「鼓草」「藤菜」「田菜」

花は日が照ると開き、曇天や夜間は閉じます

うららかな日に、「蒲公英」で黄色に染め上げられた風景は

春らしいぬくもりを感じさせます

今年はまだ少し気温が低いせいか背も低く

地にへばりつきながらも、春の知らせを感じたのか

精いっぱい花を開いています

花が終わると、穂の先に「蒲公英の絮(わた)」と呼ばれる

冠毛をつけます

風に乗って飛んでゆく風情は

詩情をかきたてます

「蒲公英に寝て見る空の広さかな」 長谷川零余子

「たんぽぽに囲まれてゐてあたたかし」 古谷のぶ子

 

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うそ

2013年03月06日 | Weblog

 

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鷽(ウソ)

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山道を静かに歩いていると、フィッ、フィっと細く高い声が聞こえます

あウソだ・・・梢を見渡してみるといたいた~

雄雌一緒だ・・

とても仲の良い鳥で・・雌は自分であ餌も鳥に出かけますが

日に何度か・・雄に甘えて口から口へ餌をもらいます

いつもつがいで餌を探し・・見つけるときは二羽が多い

これからの時期は雛を育てる時期だから・・

初夏の子育ては虫をよく運びますが

逆に盛夏は植物質のものをよく運びます

とはいっても盛夏には山に登らないと見られないので

今の時期が一番よく見かけることができるチャンスです

春先には梅林によくやってきて

梅の花芽を食べるので、植園業者からは嫌われる存在です(笑)

雀よりも少し大きめで文鳥によく似てます

ウソが啼くときは、その姿をぜひ見つけてみてください

とても面白い行動をします

啼きながら足を交互にあげます

その姿から琴を弾く手を動かすように見えるので

古人は「鷽(ウソ)が琴を弾く」「鷽の琴」などといい

琴弾き鳥という別名もあります

「黒鷽の嫌われつつも飼われけり」 岡田耿陽

「花芽啄み荒らす鷽には手をやくと」 松尾緑富

 

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