鏡面界 - 魚食系女子の気まぐれ雑記帖

お魚料理を中心に、呑気にまったり、寄り道・迷い道の日々。。

キジハタの清蒸

2013年07月01日 | 料理 魚類


キジハタ (雉羽太)
- Epinephelus akaara (Temminck et Schlegel,1842) -


昔の釣友が、北陸の磯で久々に釣果が上がったようで、手土産を持って遊びにきたの。
やたらとホラ話しが多いから、話し半分に相槌をうって誇張されたお話しを聞いてやったけどね。(笑)

でも持ってきたお土産が、4.6キロの見事な石鯛だったので嬉しかったわ。感謝です。
前回掲載のおこちゃまみたいなシマシマではなく、全身ガンメタリックで迫力があり、ガングロで凶悪犯みたいなツラ構えね。

ついでの様に貰ったのが小振りな30センチ弱のキジハタ3尾。
今日は、そのキジハタを食卓に乗せましょう。




キジハタの清蒸 ( チン・ヂョン )

広東料理の定番に清蒸 ( チン・ヂョン ) という料理がありますね。

蒸焼きにされたハタに葱を山盛りに積み上げ、火がつきそうなほど加熱した胡麻油を豪快に掛け、葱の香味を立てて味わう料理です。
香港や澳門などに旅行すると必ず味わう名物料理ですね。
私は、香港へは一度しか行った事が無いですが、その時50センチほどの真ハタ(多分真ハタ)で、清蒸に舌鼓を打ちました。

日本でも、中華の専門店で味わう事が出来、本格的なのは過去数回味わっています。
基本はハタなんだけど、国内だと真鯛やカサゴ、メバルなどで代用される事が多いようです。

中国では、ハタが最も高級な魚と珍重され、目出度いハレの料理に良く使われるようですね。
日本で言う真鯛の存在感みたいな、誰もが知るお祝い魚という存在の様です。




ハタの仲間は巨大に育つ種類で、国内でも超高級魚として敷居の高い料亭などで提供されています。
1メートルクラスとなれば、入手には万札が何枚も必要ないわゆる「割烹料亭のお魚」ね。
50センチ以下だと、ちらほら街の魚屋さんに並び、わたしのような日曜調理家でも無理すれば入手は可能です。
それでも清水の舞台から飛び降りる覚悟は必要ですけどね。。

そんなハタの仲間のなかで最も小柄で生息数が多いのがキジハタで、一番入手が容易で価格も安いです。
今回のような30センチクラスだと、メバルやカサゴと同じような価格で売られています。

キジハタは、北陸などでは夏の磯釣りで良く釣れるお魚で、わたしも何度も釣り上げてます。

西日本では「アコウ」と呼ばれ、関東などより評価が高いようです。
アコウといっても、メヌケの仲間のアコウダイとは全く別の種類ですけどね。




さて、清蒸です。

日曜調理家なので、あくまでも「もどき」の清蒸ではありますが。
清蒸自体は熟練の技が必要なタイプのお料理ではないので、そう気張らずに調理できます。

こういう時に困るのは、我が家の調理器具だと大振りのお魚を姿蒸しに出来ないという事情があります。
今回の程度なら良いのですが、蒸器も鍋も小さいのしかなく、これ以上のサイズの姿蒸しはお手上げです。
バーベキューセットを持ちだして、強引に庭で蒸焼きをやるという手もあるけど、ちょっとそこまでは・・・ね。

まあそれ以上にお独り様の調理なので、そんなに大きなのを造ってしまうと一食で食べ切れず、
温め直して何度かに分けて食べる事になってしまうので、大きなキッチン用具を揃えても宝の持ち腐れですけどね。(笑)

今回は、キジハタの内臓とエラを取り除き、ウロコを引き、皮に切れ目を入れホイルに包んで蒸してます。
刻み葱の大部分は後から使うけど、ほんのひと掴み一緒にホイルにくるんで蒸しています。

本式の清蒸は、紹興酒で蒸すだけで下味は付けない事が多いとされてますが、今回は、ほんの軽く振り塩しています。
それに、紹興酒、八角 ( トクビレじゃあないよ! /笑 )、花椒で中華風香味付けして、
大蒜、生姜、玉葱、ブナシメジ、アラゲキクラゲも少しホイルに忍ばせて蒸してます。

蒸し上がって味見してみるとキジハタらしい香味に満ちたとても美しい蒸焼きになってました。
普通は、これで「キジハタの酒蒸し」の完成なんですけどね。
まあ、今回は、清蒸ですから、続きがあります。




高温の油を注ぐので器は注意が必要です。
以前、緩い釉薬の絵付けがされたお皿に高温の油をそそいで見苦しいシミを付けてしまった事もあるので気を付けましょう。
何時もは陶器を使うのが多いけど、今回は磁器で高温焼きつけされた普通の市販のお皿を使ってます。

胡麻油は210℃にセットして加熱しました。もう少し上がると煙が出て来て油に引火の危険もあるので注意です。

蒸し上がったキジハタに刻み葱をたっぷり山盛りに積み上げ、人参と貝割れも色どりに振っていよいよオイル掛けです。

取り敢えず、お玉で試し掛け、ジュバッ ジュワァ~ っと葱から蒸気が上がり良い雰囲気。
葱の香味が立ちあがり、不用意に香気を吸い込むとむせ返りそうな程です。

鍋の油を全部掛けたら、キッチン中、葱の強烈な香味が充満です!
葱が大好きなわたしだから良いものの、苦手な人は、少し量をセーブした方が良いかもね。(笑)

油をかけたら、奥に引っ込んでいたハタの目ん玉が、ビョコン って飛び出しちゃったわ !

キジハタさんも、熱いオイルを掛けられて、びっくりしちゃったみたいね。(笑)

そんなこんなで、キジハタの清蒸 完成 ~ 。(^。^)/


たっぷりの葱と味わうキジハタの魚肉は美味しかったわぁ!

手を掛けて造ったということで、ボルテージが上がってるのかもしれないけど、
普通の蒸焼きより、3割りくらいは旨味が増した様な気がしました !






キジハタの肝と胃袋の醤油煮

お馴染みの お宝セット の登場です。
今回は、葱、ブラウンマッシュルームを使ってます。

煮汁は、生姜、大蒜、鷹の爪、水、醤油、お酒、味醂、砂糖、鰯の発光醤油「よしる」。




こちらは肝。

コクがあって美味しかったけど、諸般の事情により「たしなむ」程度にしときました。




こちらは胃袋。

物凄く膨らんでた内容物は、気持ち悪いイソメばかりたっぷりでした・・・・。
良く洗浄して輪切りで煮込みね。

ホロ苦く噛む程に旨味が滲み出て、箸休めにとても良いです。




最近お気に入りのブラウンマッシュルーム。
これが入るととても味覚に奥行きが出て、和洋問わず煮物、炒め物に多用してます。



キジハタの清蒸と、お宝セット、美味しかったです。

御馳走様~ 。 (^。^)/






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本日の食材






キジハタ (雉羽太)
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槍烏賊下足、腸の甘辛煮

2013年07月01日 | 料理 烏賊・蛸・海老・・他



今宵の酒肴は、ひんなりと.... 「槍烏賊下足、腸の甘辛煮」

こんばんは。
今日から7月、2013年も下半期へ突入ね。

気分を変えて、頑張って行きましょう。


今宵の酒肴は、ひんなりと... 槍烏賊下足、腸の甘辛煮

烏賊下足は天麩羅が好きなんだけど、油が跳ねて悩まされるわ。

溶接工が使う鉄仮面みたいなのを買おうか、本気で考えた事があるほどなの。
まあ揚げ物の食べ過ぎは身体に宜しくないから、程ほどにしなさい、って事なのかな?

そういう訳で下足は煮物にする事が多いの。
今日のは、腸を煮汁に溶かし込んで煮付けているのよ。

槍烏賊なので、腸(ゴロ)は、スルメ烏賊みたいに大きくはないので、少し物足りないけど
逆にこのくらいの方が、控え目の味覚で良いのかもしれないですね。

ひんなり煮付けて、ゆったり酒肴に味わう槍烏賊下足は、滲み滲み美味しいと思います。。


おやすみなさ~い。





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