太刀魚(タチウオ)
- Trichiurus lepturus ( Linnaeus, 1758 ) -
太刀魚さん、いらっしゃ~い。
相変わらず、強面ですこと。
こんな鋭い歯で噛みつかれたら大怪我しそうね。
タチウオは、捌くのはとても簡単。
まず、兜を落とし、胴体は肛門のところで前後二つにブツ切り。
ブツ切りした前半部は、腹部に内蔵があるので取り除きます。
背中部分は、一番肉厚な部分なので、わたしはいつもここをお刺身用のサクに切り分けてます。
後半部分は、内蔵もなく全て使えるので、どんな料理にするか決めて、それに合わせた捌き方をします。
タチウオは、ウロコは無いし、皮は柔らかいので、皮付きの調理にする事が多いです。
銀色の光沢のある皮は、調理してお皿に並ぶとキラキラ輝いて、とても華やかですね。
太刀魚の刺身
まずはお刺身よ。
太刀魚は、500g以下の小さいサイズは、とてもさっぱりした爽やかな旨みのある味覚。
500gを超えると、徐々に脂ののりが強くなり、その味覚は一変します。
この大きなサイズは、トロトロの強烈な甘みが特徴的。
脂の乗り至上主義こそ現代グルメの王道としたら、まさに大型太刀魚の独断場ね。
でもわたしは余り脂の強い食感は苦手なの。
さっぱりした小型の若魚の方が好みなのよ。
カツオも一番鰹が好きで、脂の乗った戻り鰹は好きではないです。
秋刀魚も、今頃から8月のお盆前の新秋刀魚こそ美味しいと感じ、9月に入ったこってり秋刀魚は苦手なの。
マグロもトロより赤身が好き、鮭は、ハラスのトロサーモンより、背中の赤身が好き。。
今回の太刀魚は、460g、わたしのストライクゾーンよ。とても美味しかったわ。
太刀魚の煮付け
太刀魚は、とても細長い魚、前半部は肉厚で魚肉も多いけど、ここはほとんど刺身にしてしまったので、
煮付けは、後半部の尾に近い部分を使用。
尾に近づくと、当然、身は細くなり、魚肉も殆どなくなり、煮付けにするには少しボリューム不足は否めない。。
お刺身で食べる事を優先したのだから、仕方ないわね。
一番肉厚な肩の部分を煮付ければ、もっとインパクトのあるものになるのだけれど・・・。
太刀魚の魚肉の質はとても良くて、美味しいですね。
基本的にクセのない肌理の細かい上品な魚肉なんだけど、
太刀魚独特の、甘み、旨み、風味があり、煮付けやムニエルにはとても向いているわ。
このサイズでも脂ののりは充分あって、美味しく頂けました。
太刀魚は、熱烈なファンを持つ魚。
わたしも、時々無性に食べたくなる素敵な魚です。
見た目は、ちょっとグロテスクで、怖そうですけどね。(^_^;