かやかり ( ヒゲソリダイ )
- Hapalogenys nigripinnis(Schlegel in Temminck and Schlegel,1843) -
今日の食卓にはカヤカリを乗せましょう。
かなり武骨な野暮ったい外見ですが、どことなく愛嬌のある魚です。
タイと名付けられていますが、マダイなどとは縁もゆかりもない種類ですね。
一応イサキ科の魚なんですが、イサキとも全く違うイメージです。
しかし、このカヤカリ、とても美味しい魚として有名で、わたしは大好きなんですよ。
上品な白身は、お刺身にして大変美味で、煮ても、焼いても美味しいです。
全国的に広く流通している魚ではなく、たまにしか出逢えませんが、見つけたら迷わず買ってます。
価格は、高くもなく、安くもない微妙なところ。
メバルやカサゴより、ちょっと安いくらいの価格の場合が多いですね。
基本的に日本海側に個体数が多く、北陸から東北の日本海側辺りが主要産地のようです。
かやかりの刺身
カヤカリのお刺身です。
純白の綺麗な魚肉にうっとりさせられますね。
血合いも少なく、淡い紅色で、見るからに爽やかなイメージです。
カヤカリの皮は少し硬いので、皮付きで食べると少し食べづらいです。
皮付きの場合は、湯引きや、炙りにした方が良いかもしれませんね。
ただ、わたしの個人的な感想ですが、カヤカリの皮は特別美味しいというものでもないので、
皮を引いて、剥き身の刺身の方が、美味しく味わえるのではないかと思います。
カヤカリのお刺身は、とても美味しいですよ~。
しっとりとした潤んだ様な食感で、さっぱり系です。
丁度良いくらいの、しつこくない甘みも上品だし、旨み成分も多く、うっとりするような美味ですね。
やや、淡白過ぎるかもしれませんけど、わたしはこんなお刺身が、好きなの。
でも、トロトロした、こってりした脂ののりを求めている人にとっては、少しものたりないかもしれないですね。
カヤカリと白バイ(エッチュウバイ)の煮込み
続いて、煮込みです。
今回は、白バイ(エッチュウバイ)と煮込んでみました。
筍、アスパラガス、葱、玉葱、山菜(水煮パックのもの)などを使用。
味付けは、シンプルな醤油ベースで、減塩薄味で・・・。
エッチュウバイは、小粒な物を一個だけなのに、とても良い出汁が出て良いアクセントになりました。
あまり沢山入れると、煮ものの味覚を完全に支配してしまうので、軽く一個くらいが良いですね。
貝を出汁取りや煮込みに使う場合、種類を選ばないと大変な事になります。
エッチュウバイなどは、出汁取り向きの品の良いものなのでOKですけどね。
アクの強い渋みのあるような貝も多く、それはそれで美味しいし、貝の味わい方のひとつなんですが、
料理そのものをぶち壊すくらいの個性的なのもあるので、要注意です。
カヤカリとエッチュウバイのエキスがたっぷり染み込んだ筍やアスパラの美味しいこと。。(^_^)/
こんな風味、味覚こそが、魚介料理の醍醐味ですね。
とても美味しいわ~。
カヤカリの魚肉は、とても上品で美味しいです。
しかし、強い個性を主張するタイプの魚肉ではないので、エッチュウバイのエキスに随分助けられてますね。
基本的にカヤカリ単独で煮込みにすると、少し物足りなさを感じてしまうかもですね。
それと、魚肉はとても繊細なので、余り煮込み過ぎると、煮崩れしますので、ほどほどにね。
カヤカリのの粗の辛味噌スープ
お刺身と料理に使った残りの粗も、勿論頂きます。
自家製辛味噌を使ったハリハリのスープよ。
とても美味しいですが、少しインパクトに欠けるわね。。
カヤカリはとても美味しい魚。
価格も手頃で、買い易いし、もっと評価されても良いのではないかと思います。
日本海側の産地で、細々と食べられているだけでは寂しいわ。
わたしはカヤカリの味方です !
■
昨晩は、早朝までなでしこ応援していて、テンションが上がってしまい、
眠れずに朝まで本を読んだりして、朝9時に就寝。
たっぷり眠って15:00に起床という、お寝坊さん。。
おかげて、日課の魚屋詣でも今日は中止ね。
出かけても、一昨日の荒れた天候明けなので、収穫は望めないし、中止が妥当だった鴨ね。
どっちにしろ、夏場は余り魅力的な魚が無いのが普通よね。
しかも今年は、何と ! 秋刀魚が不漁なんだって。。
うわぁ。。、悲しいわ。
数年前も、秋刀魚の不漁の年がありましたね。
あの年は、普通一本100円前後の秋刀魚が、300円もして大変でした。
その再現にならないと良いのですが・・・。
最近は、冷凍技術も進んで、冷凍秋刀魚も味覚的には随分良くなっているけど・・・、
でも、焼き秋刀魚なら一年前獲れたものの冷凍でも良いけど、
お刺身で食べるには、旬な鮮魚でなくちゃあねぇ。。
困ったものね。