写真は、病院で入院患者さんがつけていた、リストバンドです。
バンドには、カタカナで氏名と入院IDが記され、バーコードリーダーで読み取れるバーコードが着いています。
病院側としては、患者取り違えをなくすためのものらしいのですが、患者側にしてみれば、商品として扱われている感じが強くなるものです。
入院していた時に、このバンドが強く必要と思われたときは無いのですが、入院患者の義務になっています。
外泊時には、とってもよいのですが、帰院時には新しいものをまたつけられます。
そのうち、刺青を彫られてしまうようになるかもしれません。
映画のような話ですね!
網膜スキャンなども、現実的に出てきているようですし、体表の静脈模様で個人の識別がされるようになってくるかもしれません。
患者取り違えは、人的ミス(医療側・患者側両方)であると思いますので、刺青をしても間違うときは間違うと思われます。
医療の現場では、安全管理というものが業務の中で大きなウェイトを占めるようになってきて、医療をしているのか安全管理をしているのかわからなくなってきてしまいます。
本末転倒にならないとよいのですが・・・
私がドナーになった時はまだ、バーコードで色々な情報を管理することは普及していなかったようです。
私は、手術当日、自分でリストバンドをつけましたが、確か術後目が覚めた時にはもうつけていなかったと記憶していますから、手術室での取り違えを防止するだけの意味だったようです。
そこの病院でも今は、入院患者は診療科にかかわらず全員リストバンドをつけています。
2年近く前、婦人科の手術のために入院した病院では入院患者はリストバンドをつけることになっていました。
パソコンや電子カルテを活用すると、ある場面ではうっかりを減らせるかもしれないけど、入力した元々の情報が間違っていた時など、いつも通りのはずだったとか、確認がしづらくて見落としたとか、パソコンを使ったがために選択ミスで、薬が間違って処方されるとか、そうした、人力でやっていたらありえないトラブルやミスが起こる危険をはらんでいますよね。
私のバーコードをつけた感想は、「なんだかスーパーの品物になった気分だな」というものでした。
点滴の始めと終わり、採血の時などは必ず、私のリストバンド、看護師さんの名札、採血管や点滴バッグのラベルの3つを「ピッ」としていました。
でも、看護師さんたちは、きちんと名前も呼びかけてくださいますから、ひどく気分を害したりはしませんでした。
敷地がひろーい病院だったら、自分の病棟じゃないところで具合悪くなって倒れたりした時、リストバンドをもとに名前がわかり診療科がわかって、少しでも早く手当てが受けられたりするかしら?
手術の時などは足裏にマーキングされるのですが、普段の点滴や採血などの本人確認は名前を名乗らされてました。
さすがに担当看護師さんとはそうではなかったのですが、きっと本当は名乗らせるのが義務なのかなと思ってました。
取り違えなどはもっての外ですが、管理と治療、ひささんのおっしゃるように、うまくバランスが取れないと本末転倒になりかねないですよね。
医師不足、看護師多忙の状況では難しいのかもしれませんが、「心の通う」ものであって欲しいです。
リストバンドをつけていれば、他の病棟で倒れたとしてもすぐに個人が特定できますので、対応が早くなるかもしれません。
しかし、病院ロビーなどパソコン端末が遠いところでは、あまり役に立たないかもしれません・・・
日本全国にリストバンドは広がってきていますが、長い付き合いの看護師さんなどであれば特に必要なことは無いようです。
入院期間が短くなってきたことと、看護業務が大変になってきて、忙しくなったせいで取り違えなどが出てくるのだと思いますので、もっと人員にゆとりを持たせないと、いつまでも取り違いは減らせないのかもしれません・・・
手術のときは、確か、右肩に名前と左肩に血液型をマジックで書いていったような記憶があります。間違っていたらゴメンナサイ。
ICUでは余裕無くて、マジックがどうなっていたかは記憶にありません。
放射線治療のときも、患者さんの体に中心の位置をマジックで書くので、あまり変わらないのかもしれません。
欧米では、放射線治療の中心位置の皮膚に、刺青(小さいもの)を入れるそうです。
話がそれましたが、今はほとんどの大きな病院では、リストバンドをつけるようです。
退院のときに、はさみで切ってもらって、ほっとしたのを思い出しました。