生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

ステント後のCT

2009-01-29 15:49:19 | 合併症の治療(2回目の入院)

ステント後、PIVKAⅡが上昇したこともあり、急きょCTを撮ることとなりました。

胸部から骨盤部までCTを造影で撮影したところ、明らかな再発所見や転移を疑わせる所見は認めませんでした。

採血に他のマーカー(CA19-9とCEA)を加えて採血しました。

CEAは胃がんや肺癌などの、腺癌と言うタイプの癌で高値を示すマーカーです。これは私の肝臓を切除した後の病理所見で、肝臓癌はほとんど塞栓術で壊死しているが、胆管癌の成分が残っていて、染色法でCEAで強く染まって見えたので確認のため取りました。

CA-19-9は膵臓・胆管癌などで上昇するマーカーですが、膵炎や胆管炎でも上昇するので、あいまいなマーカーです。

CEAは正常範囲でしたが、CA19-9は異常高値でした。胆管炎の併発があったのであまり気にはしませんでした。

やはりPIVKAⅡの変動が最優先確認事項でした。

 

胆汁漏は、陰圧で引かなくなっても、溜まってこないようなので、このまま経過を見る方針となりました。

写真はそのときのCTで、薄い横断像(輪切り)から、コンピューターで再構成して冠状断で作成した画像です。人間の体を前から見たように切ってあります。白矢印が胆汁漏のスペースですが、拡大していませんでした。


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2 コメント

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すごいです (みゆさん)
2009-01-30 00:06:01
はじめまして(正確には初めてではないのですが)。
母が、「先生がブログやってるって言うから探して~」と大騒ぎしまして、必死に検索して、やっとたどり着きました。
全部読ませていただいて、本当にすごいなぁと思いました。どうしてこんなに客観的に書けるのかなぁと。

母は、脳転移部分がまた大きくなってきて、「何をしても無理なんだし・・・」と、やる気をすっかり無くしていました。
でも、先生のブログを見て&先日先生に診ていただいたことで「私だって頑張らなきゃね」と、少し笑顔になりました。ありがとうございました。

先生にまたお世話になるのは、本当は気が進まないのですが(苦笑)、その時は宜しくお願いいたします。
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コメントありがとうございます (ひさ)
2009-01-30 09:37:39
みゆさんこんにちは。

個人情報もあるので、細かいことはかけませんが、コメントありがとうございます。

仕事上は、患者さんに厳しいことを言っているのに、弱音を吐いています・・・・

厳しい現実もあると思いますが、今日元気にいられることを感謝し、明日の予定を立てられることが、幸せなことだと思いますので、お母さんにもよろしくお伝えください。

患者さんは、十分にがんばっていますので、がんばれとは言いません。欲を出して、楽しんでください。
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