生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

術後2日目パート1

2008-12-25 09:29:06 | 生体肝移植(初回入院)

写真は、抜管前後の状態と、周囲の計器類です。

8月29日

7時 面会時間

麻酔科の同級生が、見ていてくれた。呼吸・循環も大丈夫。意識も戻って声かけに反応してくれました!!手を握り返したときはうれしかったな~

挿管していて指で文字をかくけどわからなくて・・・汗 「いま なんじ?」だったね。

午前中にには抜管できるって、胃管も取れるって!

実家に戻って、洗濯して仮眠しました。

 

11時 兄がICUから一般病棟へ

 

14時 午後の面会

パパの家族が面会。かなり話せるようになってうれしい。痛みの訴えよりすごくだるくてねむいので早めに帰る。抜管は、10時ごろ。薬についてかなり心配している。

 

19時 夕面会

ギャッジアップして、テレビつけている。熱は、37.9度 氷枕 少しねたって。注射器で水を飲んだら、おなかがぐるぐる動きだした。

顔を拭いて、うがいする。子供の、携帯画像を見せる。

主治医グループの先生の診察。「順調」と。

自分は、元気だから、お兄さんを見てこいと。

 

20時お兄さんの病室へ行くもすでに就寝中。

 

 

この日から、自分の記憶はほとんど残っています。

最初に目を開けたとき、ICUの天井などの景色は見えてはいるのですが、自分で天井と意識できるのは視界の5%程度の狭い範囲で、他の部分は見えているが意識できていない状態でした。

この5%がなくなると不穏(暴れたりする)になってくるのかなと思っていました。

術後意識が戻ったときに、一番つらかったのは、腹部の痛みもあったのですが、これは我慢できるものでした・・・

ひどいのは、腹部の張りでした。あかずきんちゃんの狼ではないのですが、手術中に先生方がたくさんの岩をおなかに入れてきたのではないかというぐらい、張っていました。


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6 コメント

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なるほど (かんぞう)
2008-12-25 13:00:45
うんうん、とうなずきながら読んでいます。
自分も意識があったらこういう感じだったのかと。

でも視界の狭さは良くわかります。
周りに家族や先生方がいるのはわかるけど、全体の状況を把握できないので、結局何もわからなかったです。

管については、ICUにお見舞いに来てくれた家族や親類が、その管の多さに凄く驚いた、と今でも言われます。

計器の数をみても、移植手術の高度な技術がわかって、今更ながら、良く助かったな、となんとも言えない気持ちです。
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手術中は? (ひさ)
2008-12-25 13:33:40
手術中に撮影したビデオは、もらえる約束になっているのですが、自分で見たらグロテスクかもしれないので、公開はやめようと思っています。

また、専門の私が見ても解説が入らないとわからないと思いますので。

他のホームページで、手術のビデオ公開されていましたが、術前に見るとうける意欲がなくなっていたかも知れません。
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私の知らない世界 (こころ)
2008-12-29 22:35:25
ひささん、こんにちは。

私は、ドナーです。

ドナーは、術後は自分もしばらく動けませんから、レシピエントの術後すぐの様子というのは、知らない人が多いのではないでしょうか?


うちの場合、病院のICUの環境・設備の関係もあり、術後、レシピエントは人工呼吸器が外れたら、ICUから病棟の個室へ、ドナーは術後すぐから病棟の術後用病室へ、でした。


「父が病棟に帰って来た!」というので、まだふらつく足で、点滴やら何やら管をくっつけたまま、ほんの数十メートルの距離を冬なのに汗をかきながら(熱もあったかも)面会に行ったことを覚えています。


歩いて行くのに必死で、肝心の面会の様子はあまり覚えていません。
極端な言い方になりますが、「確かに生きてここにいてくれる、よかった!」というのが正直な気持ちでした。
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コメントありがとうございます (ひさ)
2008-12-29 22:59:15
こころさん始めまして(というより、こころさんのブログを拝見させていただいていたかな?)。

私の場合は、兄がドナーとなってくれました。やはり術後、傷が痛み調子も悪いのに私のところへ面会に来てくれました。

私も、麻酔からさめたときに、”兄貴は・・・”ときいて、”大丈夫だよ”と言われ、安心した記憶があります。

レシピエントは、移植以外に選択肢がないため、体がつらいのはしょうがないのですが、ドナーさんは痛くもない肝臓を取られ合併症のリスクまで背負って手術を受けられるわけですから、私には想像もできない葛藤や気持ちがあるのだと思います。

移植後の、ドナーさんの精神状態について、糸田さんが講演会の資料を送ってくれました。
それには、ドナーさんにはレシピエントの健康状態などに対して、移植後も責任感のような使命感が生じ、何かあったときに責任を感じてしまうことが多々あるそうです。

女性でありながら、ドナーとして決意されたことは、お父さんの自慢であったと思います。

何かありましたら気軽にコメントいただければ幸いです。
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ドナーのきもち (こころ)
2008-12-30 22:21:50
ひささん、こんにちは。


私は、自分のブログは持たなくて、いろいろな方のブログにお邪魔しては、好きなことをしゃべっております。

コメント欄を貸していただくみなさんに、お世話になりっぱなしです。

ドナーがレシピエントの健康状態に責任のようなものを感じること、私にもありました。
「本当に私の肝臓でよかったのか?」「女性→男性でグラフトサイズが小さかった、だからなかなか元気にならないんじゃないか?」「提供した肝臓が仕事をなまけてるんじゃないか?」、色々思いました。

でも、主治医から「提供された肝臓は頑張っていたんですよ」と最後の病状説明を聞いた時、少し気持ちがおだやかになりました。


暗い方向の話に傾き、申し訳ありません。


移植によって授かった貴重な時間のあいだには、いくつものかけがえのない思い出が残りました。

「いかなることが起こっても後悔はしない」と心に決め、ドナーになりました。思い出を残すことができた、それだけで、ドナーの立場としては幸せを感じました。
多くを望めば、きりがありませんけれども。

長文、失礼しました。
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安心しました (ひさ)
2008-12-30 22:31:13
ブログを拝見していたかもしれないというのは、私の勘違いでした・・・


悲しいことがあっても、そのときにはどうしようもなく受け入れがたいと思っていたことも時間の経過とともに、振り返ることができるようですね。

精神力だけでなく、時間が解決してくれることも多いのだと思います。

私も、ブログを書くことに対して、コメントをいただくことがうれしく感じています。

意見などございましたら遠慮なくコメントください。

良い年を迎えられますように・・・
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