
【🎦27 2023/10/7鑑賞】 海上自衛隊の潜水艦がアメリカ軍の原潜と衝突し、艦長・海江田四郎(大沢たかお)ら全乗員76名が死亡したと報じられる。だが乗員は生存しており、事故は彼らを日米極秘開発の原潜シーバットに乗務させるための偽装工作だった。シーバット艦長に任命された海江田は、シーバットに核ミサイルを搭載し、潜航中に許可なくアメリカ艦隊の指揮下から離脱して姿を消す。アメリカがシーバット撃沈を決める中、海自のディーゼル艦たつなみの艦長・深町洋(玉木宏)はアメリカより先にシーバットを捕獲しようと動く。
モーニングコミックスで1988年から1996年まで連載された、かわぐちかいじのコミック「沈黙の艦隊<」を実写化したポリティカルアクション。
日本とアメリカが極秘開発した原子力潜水艦が、所属するアメリカ艦隊の指揮下を離れて姿を消すという映画。

海江田を国家元首とする独立戦闘国家「やまと」。
潜水艦戦を描いた戦記物に、核戦争や国際政治等の問題提起を絡ませ、各方面から注目を集めた原作だった。
潜水艦小説や映画にはハズレ無しという説があるんだが、とにかく本作もそんな一本と言って良いということを先に書いておくが、とにかくそこに尽きるのだ。

玉木宏の潜水艦映画としては「真夏のオリオン」ってのがあったが、彼の演技はあのまんま、しかし大沢たかおが演じる「海江田四郎」はちょっと優しさや微笑みが足らない気がしても、ほぼほぼ原作のキャライメージを体現していて納得。

足掛け8年・全32巻という長期に渡って連載された物語で、しかし劇中で実際に経過した時間はわずか2ヶ月だったのだが、そんな壮大な物語を2時間弱の尺で、どこまで映画化できるか気になるところだった。
そこ、やっぱり4巻くらいまでのおはなしを2時間弱に納めたに過ぎず、こりゃ、続編があと3つくらい続かないと収まらないかも💦
政府の陰謀を訝る報道ニュースキャスター市谷裕美を演じる上戸彩はざっくり2シーンしか登場できていなかったが、今後、出てくるよ(笑)
でも、自分的には「たつなみ」の副長で深町の右腕である速水貴子を演じる水川あさみの程よい存在感が今後の展開的では楽しみだ。

今の日本の政権が、日本国憲法をないがしろにして、違憲である安保法制の改悪、敵基地攻撃能力の保有、武器輸出の解禁、防衛費の大幅増などなどで、大日本帝国時代の戻そうとしている昨今、戦後から次の戦前かとも言われている。
この映画の原作の時代背景と違い、今の時代だとさらにリアリティが増しているということが怖い。
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