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コレクターズとピロウズとANATAKIKOU、その他音楽やいろいろ。

僕らのアニソン!~ロックでトリビュート~

2008-02-04 | 音楽
ちょっと前になりますが買ってきました。コレクターズとANATAKIKOUが参加しているということで楽しみにしてたのですが、内容は正直…トリビュートの悪い部分が濃縮したようなアルバムだなあという感想です。コレとあなたきこうちゃんは良かった。マッハGOGOGOは、ライブのほうがもっとよかったけど、やっぱりかっこいいしレベルの高いロックソングになってていい感じです。ANATAKIKOUのCAT'S EYEは、松浦さんのアンニュイそうなボーカルが妙にマッチしてて、面白い仕上がりでした。間奏の女っぽい英語も気持ち悪くていい。あとは水戸華之介さんやロマンポルシェ。、意外なところでYum!Yum!ORANGEの「葛飾ラプソディー」もよかったと思います。葛飾ラプソディーってこち亀か。あまり聴いたことなかったけどいい歌ですね、と思ったら堂島くんの作曲なんだ。いいお仕事なさってます。

こうやって並べると、12曲中気に入ったのがこれだけあればいいアルバムなんじゃないかという気もしますがやっぱりいまいち。「昔のアニソン」という、基本的にはあまり洗練されていない素材を、レベルの高い演奏とアレンジで大変身させてみようという企画なのかなという気もしますが、やっぱりそのアニソンとしてのクセの強さに足を引っ張られたという印象です。昔のアニソンって以前も書いたけど、そのアニメの主題歌以外の何者でもないという曲が多かったわけで、どんなにおしゃれにアレンジしてもどうしてもその世界観が無視できない要素になって立ちふさがる。トリビュートは、原曲と違うアレンジが好きな私ですが、おそらく「アニソン・物語の主題歌」というものは、そういうアレンジ変更の効かない確固たる世界観がもう構築されているので、原曲と大きく違うものには違和感を覚えてしまうのでしょう。

ようするにこれって昔FROWだかなんだかが、送る言葉をパンクバージョンでカバーしたものとどう違うんだという気がしてしまうのですよ。その歌の世界観も何もかも無視して、原曲と大きくイメージの違うアレンジをしたらそりゃインパクトあって斬新ですよ。でもそれって、歌としてどれだけの価値があるのかと思ってしまう。歌詞の内容も伝わりゃしませんよ。

かといってたいして原曲と変わらないアレンジにボーカルを乗せただけの曲には、「カラオケでやっててくださいよ」とも思ってしまうし、やっぱり素材選びがそもそも微妙だったのかもしれない。通常のバンドの曲のトリビュートでは、この後者のほうにあまり価値を感じないタチなので、なんかこのアルバムはそういうトリビュートの面白みみたいなものが感じられませんでした。

ただ入っていた曲のクレジットを見て、うる星やつらの「ラムのラブソング」を小林泉美が作曲してたのには驚いた。うる星やつらの音楽を担当していたのは知っていましたが、こんな初期の主題歌から関わっていたのかー。のちにデペッシュモードのプロデュースを手がけたことが印象深いです。小林泉美のうる星やつらの曲というと、これよりも「ダンシングスター」や「ラメ色ドリーム」が好きだったなあ。魔法使いサリーの主題歌を小林亜星が作ってたり、はじめ人間ギャートルズをかまやつひろしが作っていたり、昔のアニソンに意外な大物が関わっているのを知ることが出来てそれはちょっと面白かったです。

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