緑 島 小 夜 曲

春を愛する人は、心優しい人。

愛の種

2008年07月31日 11時09分48秒 | 俳句和歌
垢拭くや細事に埋める愛の種芽生えは何時ぞ七つ目の春
あかふくやさいじにうめるあいのたねめばえはいつぞななつめのはる



注:1)結婚した友の話してくれた悩みなどを基にして書いたものである。
  2)結婚してからの七年目がとても危険な節目だとよく言われる。日本語にあるかどうかは知らぬが、中国語でそれを「七年之痒」と言い、婚姻倦怠期に入った二人の心の有様を生き生きした言葉であろう。

桃の句

2008年07月23日 23時19分12秒 | 俳句和歌
桃の花去年見し人の来るを待つ

(ある画像ソフトで画質を古くしたが)

 これは三月八日に青秀山へ遠足した時に取った写真です。その日の日記に以上の一句を書き込みました。しかし、写真はずっと班長さんのカメラにありました。今日やっと僕に送ってくれました。班長、有難う!
 俳句の話になると、他のことを書くのは逆に余計になりがちなので、まずこの辺で。

一番「難しい」ラーメン

2008年07月21日 14時39分32秒 | 無名色色
 
 
 (美味しそう!)



 陝西料理を言えば、やはり麺類がよく知られる。省会・西安の町や路地を歩ければ、ラーメン屋さんがあちこちに数多く並んでいることによく気付くことだ。蘭州牛肉ラーメン、油まくラーメンなどである。その中では、biangbiang(ピンインの二声を発する)面というのがあり、一番「難しい」ラーメンだと言えよう。しかし、此処で言う「難しい」は作り方や食べ方でなく、書き方を指す。

 考証してみたら、biangbiang面の歴史は秦に遡ることができ、宰相李斯が始皇帝をごまかすため、創り出した漢字であるという。また「一点飛上天,黄河両辺湾;八字大張口,言字往裏走,左一扭,右一扭;西一長,東一長,中間加個馬大王;心字底,月字旁,留個勾搭挂麻糖;推了車車走咸陽。(空飛ぶ点よ、黄河を下に。八口開けよ、言葉を中に。左にくねる、右くねる。下には馬よ、東西長よ。心を底に、月傍よ。車で都、鉤に飴。)」という関中民謡があって、この難字の書き方を説いた。


 また発音において、biangbiangというのは訛のようで、正式にビンインで発音できないようである。このbiangbiangという音の源について以下のような説がある。何れも「擬音語」のような感覚だ。

 1)作る時、面を俎板に引っ張ったり、叩いたりする時に発する音。 
 2)鍋に入れる時、鍋の縁と接触する時に発する音。
 3)箸で出来たものと調味料とを攪拌する時に発する音でもある。
 4)さらに、美味しく食べる時に発する音(ヨダレだぞ~~!)。

 私もこのbiangbiang面を一度食べたことがある。本当に美味しいものだと思っている。

 

海鴎

2008年07月20日 02時37分26秒 | 俳句和歌
南から海鴎の手紙開く時
みなみからかもめのメールひらくとき

 7月17日午後、浙江省気象庁は台風警報を発表した。予報によると、台風7号「カルマエギ(中国語訳は海鴎)」が18日夕方から19日午前にかけて浙江省沿海部に上陸し、その後北上するという。浙江沿海地区の住民達は、台風対策に追われた。(新華社)
 午前11時、浙江省にいる親友が携帯にメールを送ってきた。台風7号「カルマエギ」が来たという。夏の風物詩なる台風には美しい名前がある。今回のはカルマエギで中国語訳は海鴎である。鴎は元々冬の季語として使われるが、此処に台風の代わりに書くから、夏の雰囲気が感じられるのだろうか。
 日本の学校唱歌にあたるかと考えられるが、我が小学生時代に「海鴎」という唱歌があったものだ。ちょっと訳してみる。
              
                 海鴎
                 かもめ

 1、海鷗海鷗我們的朋友,海鷗我們的好朋友,當我們坐上艦艇去出航,你總飛在我們的船前船後。你扇動著潔白的翅膀向我們,快樂地招手。海鷗海鷗,我們的朋友,海鷗我們的好朋友。

 鴎や鴎 我らの友よ 良き友よ。艦艇の 辺(あたり)を飛ぶよ 出航(しゅっこう)しよう あちこち飛ぶよ 白翼(しろきつばさ)を 伸ばして飛ぶよ 鴎や鴎 我らの友よ 良き友よ!

 2、海鷗海鷗我們的朋友,海鷗我們的好朋友,你迎著驚濤駭浪去飛翔,在風浪裏和我們一起遨遊。看艦艇前,飄動的隊旗,在向你,熱情地招手。海鷗海鷗我們的朋友,海鷗我們的好朋友。

 鴎や鴎 我らの友よ 良き友よ。大波に 向かって飛ぶよ 我らと伴に あちこち飛ぶよ はためく旗が 君に手振るよ 鴎や鴎 我らの友よ 良き友よ!

 一生懸命に5・7調に沿って磨いたが、それでも訳出不能の部分がかなりある。翻訳は難しいものだ。


 
 

雨の日は

2008年07月17日 16時34分52秒 | 時事雑感
 昨夜から雨が降り始めた。じめじめと、外出したくない。

 雨の日を言えば、文学作品によく出てくる場面は喫茶店と書斎にある。ブルジョア情緒のただよう豪華な喫茶店に意中の女性と薄暗い中にデートすること。また、電気スタンドの円錐体のような黄色い灯りに心身を置き、愛読するものを耽読する。手元に温かいコーヒー、足元に居眠りする猫。
 
 雨の日に恩師からメールが届いた。芥川賞に初めて中国人が登場したというニュースだった。ハルビン出身の女性で、23歳から日本語を学び始めたという。また日本人と結婚したこともあるとのことだ。人々を感動させるものは日本語でなく、その中身だそうだ。

 雨の日に(日本では雨かどうか?)国語学者の大野晋さんが14日、88歳で亡くなったという消息も朝日新聞のコラム「天声人語」から分かった。去る一学年に大野さんの「日本語の起源」という作を読んだこともある。本著に日本語の起源が南インドのタミル語だと推定された。大野氏のその本から得たものには言語知識のほか、研究方法もいろいろある。

 雨の日は、空しくて眠いものだ。

中国語コンテストから

2008年07月15日 11時25分44秒 | 時事雑感
 cctv(中央テレビ放送局)の国際放送に「第一回在華(在中)留学生中国語コンテスト」というのをこの数日見ました。中国人の立場からすれば、いろいろなことを感じました。
 レベルの相当な選手が何人もいる。それに、中国人の見られない、また感じられない細かいことに、やはり留学生(外国人)のほうがよく気付くことだと実感しました。
 審査らの評価によって、言語レベルのほか、中国文化や中国人の生活に対する体験も重要だそうだ。そういえば、言語習得そのものは文化への理解度がキーとなるでしょう。
 選手らはスピーチをしたり、日常会話のビデオから不適な表現や中国についての豆知識(わざっと変な表現やミスのある知識をビデオに)を訂正したりしました。
たとえば、「西湖は広州にある」というようなミスがありました。また、記録映画を見てから、自分の言葉でその主な内容と自分なりの感想を発表するという形でした。
 日本語スピーチに参加したことがありますから、選手らのスピーチを聞くのは勉強にもなります。言語が違いますが、共通するものがいっぱいあります。初めてスピコンの審査の気持ちをじっくり感じました。それに、初めて中国人の角度から、どのようなスピーチが素晴らしいというのが分かりました。
 本当に勉強になりました。この番組を見てよかったです。

怪談之涼み

2008年07月14日 10時22分25秒 | 無名色色
 そういえば、日本で暑い夏になると、怪談を話し合うことで涼むことがあるようである。さらにプロセスをいろいろ考えて話し合うまでするのだ。
 和室を二室用意して、一間は怪談に用する。もう一間に蝋燭を点している。それに、怖い雰囲気を作るため、わざっと廊下を真っ暗にした。順番に怪談を話し、一つごとに終えると、その話し手は隣の部屋に行って蝋燭を消してから、また戻って怪談を聞く。このように、蝋燭が全部消えるまで楽しむ。これを中国で推したいと思う。多分わが祖先の知恵でもあろう。
 昨日は大変暑くて堪らないので、「怪談」という日本映画をダウンロードして見た。あまり怖くなかったせいか、或いは雰囲気が悪かったせいか、役に立たなかった。
 我が在来の方法に及ばない。ちょっと紹介するが、面白半分に。
 誰にも自分なりの敏感な音があるのだろう。私は1)手で風船を触る時のその音2)鉄製物、椅子、机などを床に引っ張る時の音に敏感する。特に2)番目の音が我慢できないものだ。それを聞くと、すぐ鳥肌が立ったり、身震いしたりするものだ。
 みんな、ほかに何かいい方法があったら、教えてください。
 ただし、「心静か、自然に涼む」を言わないで。(笑う)

映画館引退記

2008年07月13日 11時07分51秒 | 露天映画
 黄昏の広場に夕涼みの県民がいっぱいいる。それに、青空映画が放映される。映画館があるのに、もう県民の娯楽史から引退するようだ。
 今も町の中心部に立派に立っている。その前はさき言ったその夕涼みの広場。一昔前のある冬の夜、そこで中学校の同級生三人と焼肉を食べたことがある。お開きになったものだ。
 テレビ普及化、娯楽多様化している今で、映画館の引退も容易に想像できることだろう。それに、改革開放30周年を迎える今の中国、映画は人々にとって、もう珍しい舶来品ではなかろう。県民にとって、米国大作も大したものではない。見たくないより、鑑賞力がないといってもっとよかろう。
 青空映画も相変わらず、上世紀80,90年代の古映画や科学普及映画などが主だった。偶に愛国映画も放映されるが、見る方が少ない。
 県域経済を向上、発展させるために、毎年の九月に「物質交流会」が行われる。その時、映画館およびその周辺は売買する大きな市になる。
 夜のネオンの下に立って、私はその立派な映画館をじっと見ていた。その立派な門の柱から、何か違和感が感じられるようだ。

省エネ手動懐中電灯

2008年07月11日 18時20分10秒 | 時事雑感
 


 汽車の車内を、物売りがよく往来する。食べ物はいうまでもなく、時々玩具や靴下、懐中電灯などをも売る。頭にいい玩具。質のいい靴下。さらに、省エネ手動懐中電灯。

 その物売りの話によって、「今回新開発されたこの懐中電灯には電池などが必要ではない。ただ手で両側のボタンを繰り返して押すだけで光が出せる。所謂省エネ手動懐中電灯である。」

 電池は環境に悪いのはみんな知っている事実。それに、お金も必要であろう。この新型の懐中電灯だったら、それらの問題は全然ない。もっとよくいえば、現代社会人にとって、光を作るほかに、手の関節を動かす効果もある。

 実はいいものだと思うが、汽車で売るせいか、乗客らの対応はいろいろ。

 ある子供はそれが欲しがっていた。ところが、彼の母親は質に心配するようで、息子を断った。

 「ね、お母さんの話を聞いて、あとで買いますから、汽車のそれは値段も高いのに」と。

 理解できる。すごく理解できる。汽車で買ったものはアフトサービスもないから、誰にかわっても心配するのも当然であろう。

 本当に買う気があったら、後で専門店から購入したほうがいい。私は汽車サービスを責めるつもりではない。ただ心配するのは、後でそのお母さんは自分のエネを省して、以上のことを忘れることだ。
 

歸歌

2008年07月10日 11時36分21秒 | 俳句和歌

歸歌(1)
子規夜啼聲聲慢,竹篁瑟瑟牧青蝉,
回眸蓮池映心月,夜長蛙聲送我還。


  不如帰 良宵鳴きつつ 竹に蝉 ふりさけ見れば 池の月かな
ほととぎすよきよなきつつ たけにせみ ふりさけみれば いけのつきかな 



歸歌(2)
暮色遲遲霞光藹,晩風習習傳信來。
歸期匆匆在明日,遙盼朗朗月如黛。

  ゆふされば かすみにしみて 夜風吹く 古都の御月ぞ 青黛なりける
 ゆふされば  かすみにしみて よかぜふく ことのおつきぞ まゆげなりける


発音練習

2008年07月09日 22時22分14秒 | 無名色色
 



 来学期のスピコンの録音のため、明日から発音練習し始めます。発音練習をいうと、小出先生のことをよく思い出しますこと。

 シャンと立っていて、力込めて「あ、い、う、え、お」から音を発する先生のその姿が忘れられないんです。日本放送協会(NHK)のアナウンサーがこういう仕方で発音を練習すると、先生が教えてくださったものです。それは2005年陝西省日本語スピコンの時でした。小出先生が作文を指導していたが、そこでたまに発音の練習方法をも教えてくださった。以上のそれでした。
 
 西安に到着したのは5日夜で、二日間滞在しました。それに、師大路の録音屋さんにいきました。録音の件について訊ねました。最近はCDなどに録音するのが一般になりますから、テープに録音するのは案外に出来なくなるといいます。

 まずCDに録音し、それからcdからテープに「転録」するという遣り方しかないです。まあ、いいや。とりあえずスピーチを書こうと思います。

 明日から発音練習!ファイト!