緑 島 小 夜 曲

春を愛する人は、心優しい人。

菊の約

2006年08月13日 19時18分50秒 | 文学鑑賞
 今日は平湖図書館で上田秋成作の『雨月物語』(中国語版)を読んだ。僕の一番好きな「菊花の約」にまた感動させた。
 丈部左門(はせべさもん)と赤穴宗右衛門との信義について僕はいろいろ考えた。友情のため、契りを守るため、死んでもかまわない。今の世界にはこのような人が何人いるのか分からないが、僕だったら死ぬ勇気を持つのか。人は一日で千里を進むことが出来ぬ。だが魂ならば一日に千里さえも行くことが出来る。たぶんそれは友情の力であろう。
 この世の中に友情や信義についての物語や話がたくさんある。中国でも婦人や子供まで琴師伯牙と子期の契りを知っている。お互いに深くわかり、友情を大事にすることは中国式の友情観といっても過言ではない。
 ここでは、ネットで読んだ一段を引用して自分の気持ちを表す。

 「青青とした春の柳は、家の庭に植えてはならぬ。親交は軽薄な人と結んではならぬ。楊柳が茂りやすくも、吹きつける秋の初風には耐えられぬ事と同様、軽薄な人と親交を結ぶのは容易だが、それはまた途絶えるのも早いのである。楊柳は毎年春になれば葉を茂らすが、軽薄な人はそれきり訪れては来ぬものだ。」

 菊の約、信義は何より。
 琴の約、友情は何より。
 嗚呼、僕の赤穴宗右衛門はどこにいるのか。 
 
 
 

休めば命

2006年08月07日 21時39分12秒 | 青色思出
住めば、都。これは僕の平湖に対する印象。
休めば、命。これは僕の生命に対する思考。
今仕事をしている会社は日系企業なので、リーダーやスタッフはほとんど日本人だ。そして、男性しかいない。みんな頑張って頑張って残業するのも日常茶飯事だ。先週実習した部門のあるスタッフはある日、午前4時半まで現場で機械を修理した。夕飯をも忘れてしまったその真面目さ。
翌日の昼休み、僕は彼に自分の経験を話した。学生時代、僕も勉強熱心で、あまり自分の体に気をつけていなかった。それが原因でついに病気になった。KM先生の話は今も覚えてる。
{たまに力を抜いてリラックスしたほうがいい}という簡単かつ真理的な一言だった。
ご存知のように、日本は過労死の多い国だといわれる。
労働は良いが、度がある。労逸結合という言葉は休んだり働いたりするという意味。うちの会社には夜勤する作業者もいる。すなわち、機械は24時間で運転する。だからこそ、故障がよく出てくる。運転し過ぎると故障がちになるから、設備もたまに止まって休んだほうがいい。
住めば都。休めば命。