秋の空長谷大仏の胸広し
日本の大仏をいわば、奈良東大寺のと鎌倉高徳院のが有名であろう。東大寺の大仏はその手が印象深い。鎌倉長谷大仏はその胸である。
僕の行った日本寺院の中では、高徳院は比較的に大きいものだと思う。その近くには大仏形のお菓子も売られて、人気を呼んでいた。
青空を背景に、日本国宝だと指定された阿弥陀如来銅像が露天に鎮座する。その下には、観光客の連中が記念写真を撮ったり、合掌したりした。ガイドをしている友達がいて、その話によると、仏様の写真を撮ることや仏像を背景にして撮影することは避けたほうがよかろうとある。理屈を聞いてみたら、別に理由なし。悪いことが起るおそれがあると、神秘に教えてくれた。
言わなくても、なんとなくその理由が分かる。宗教的な存在として、仏様を写真に写すことは失礼であろう。フレッシュも仏像にある程度の損害があるのであろう。
撮ろうか撮らないかとまよったところに、もう同行の先生に誘われ、記念写真を撮ろうと。
まあ、いいや。「失礼いたします」と心に繰り返しながら、「茄子」と飛び出してしまった。
長谷大仏は胸が広いから、ゆるしてくれるのであろう。
合掌!