東京育伸会*塾長ブログ*親子で学びを楽しむ為に出来る事

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成績が右肩上がりになった生徒さん2

2015-06-11 11:43:15 | 学習塾

昨日の続きです

 

順調に勉強に取組むようになって来た生徒さん

しかし、数学への理解は困難でした

基礎は理解できた物の、学校で出される応用問題や発展問題はそうそう解ける物ではなく

基礎問題で得点しても、応用等の高得点までは簡単には解けません

考えても考えても解けない、正答しない問題を前に苛立つ事もしばしばです

数学に時間が割かれ、得意だった英語を学習する時間が削れ

英語も満足の行く点数が取れなくなり

生徒さんにとっての壁がまたやってきます

 

遊びたかった夏休み。。。は勉強する為の時間へと変わっていきます

休み明けには直に定期考査があります

模試での得点もそうですが、内部進学なので学校の得点も放っておく訳にはいきません

「成績なんてどうでもいい」と思っていた頃とは違い

「成績を上げてみせる」という気持ちになった事で出て来る焦りがありました

夏休みは、これまで以上に勉強しよう・・という気持ちもありましたが

遊びもしっかり計画に盛り込んでいました

学校がない事で、自由=自主性の比重が高い時間は生徒さんにとってある意味試練です

お母さんは仕事が忙しく、殆ど家にいる事はありません

相手にしてもらえない寂しさと、成績を上げなくてはという焦りが入り交じり

学習7:遊び3

と思っていても、どんどん計画は崩れていきます

仕事の合間に生徒さんの様子を見ていたお母さんは、その姿勢に怒り心頭!

8月に入ったある日、喧嘩が勃発してしまいました

 

夏期講習でしたから昼から私は教室にいました

勉強道具をどっさり抱え、大泣きしながらドカドカと教室に入って来た生徒さん

いつもの「ね~聞いてよ~」どころではなく「もう嫌だ~~~~!!」と大泣きです

やっぱりこの時がきたか・・と私は思いました

「どうした?」とまずは生徒さんの言い分を聞いている時、電話が鳴りました

お母さんからです

生徒さんにはティッシュの箱を渡してしばらく待っていてもらいました

お母さんの言い分を聞き、「いま本人と話していますから、今日夕方に来てください」と伝えました

 

生徒さんは勉強しているつもりでした、でもお友達や遊びも大切にしていました

お母さんとの衝突では、反抗期もあり暴言に近い言葉や思ってもいない悪態をついていました

勉強と反抗期、このどちらも今改善しなくてはならない状態

お母さんとの衝突で「勉強なんかもういいよ」という生徒さん「あんな家、もう出て行きたい」

と話しながら少し気持ちも落ち着いてきました

そこで、「どうしてお母さんがそんな事を言ったりするのか、考えた事ある?」と聞き

会話を始めました

会話の中から見えて来たのは、お母さんが大好きで成績ではなくもっと自分を見て欲しいという願望です

仕事に忙しく出掛けているお母さん、1人取り残されたような寂しさを、まだ上手く言葉にできず

反抗と言う形でお母さんにぶつけていたんですね

「お母さんはあなたの事しか考えていないのよ」というと「うそ」と言いながらも

思い出しながら、お母さんの言葉や行動の裏に自分を想う気持ちを見つけさせていきました

半信半疑だったかもしれませんが、それで気持ちが落ち着いたのか

そのまま山のような教材を広げ学習を始めました

 

約束の時間になりお母さんがいらっしゃいました

生徒さんとの会話をお伝えし、お母さんの意見も聞きました

最後に私がご提案したのは、「週に1回でも良いので二人でゆっくり過ごす時間を作ってください」

「生徒さんが想っている事、考えている事を話せる時間を作り、聞き役になってあげてください」という事です

 

この大きなトラブルを最後に、生徒さんは勉強に集中しはじめました

自習に早くから来て、黙々と取組み分からない問題があると全て講師に質問するようになりました

どの単元でも、基礎問題なら解けます

ひねられた問題は納得するまで講師の側を離れません

講師がいない時は社会の暗記やノートのまとめ、英単語の暗記や和訳等自分で出来る学習をし

講師がいればひたすら数学をすると言った感じです

長い時は6時間机に向かいっぱなしで、こちらが「休憩したら?」と声をかけるほどになりました

お友達との遊びも「今は我慢」と割り切る、それがストレスではなくなった事が

端から見ていても分かるほどになりました

 

お母さんはと言うと、休日やその他の時間もなるべくoffを作り生徒さんと向きあう時間を作ってくれました

一番ビックリしたのは、生徒さんと二人で往復10Kmを超えるウォーキングをしたというのです

石神井川沿いにどこまでも話しながら歩き、いえ「聞きながら」ですね

冗談を言い合い、仲の良い親子の時間を作ってくれました

 

前の記事に書いたように、やるとなったらトコトンやる性格です

見事、10月の模試はクリアしただけでなく、校内順位は上から数えて直に見つかるまでになりました

この生徒さんの飛躍ぶりは学校でも話題になり、全保護者対象の説明会等で名前は挙げない物の

素晴らしい飛躍を遂げた生徒として話があったそうです

 

これが、当教室で右肩上がりになった生徒さんの話です

数学が一番の難所でしたが、講師が授業中だけでなく質問に付き合い納得するまで解説を続けた

誠意と努力がそこに大きく関係していた事は言うまでもありません

 

 

 

 

そんな生徒さんの取材が終わり、お母さんと生徒さんと私の3人で去年の思い出話をしていましたが

定期考査に向けて生徒さんが

「2週間前になったら携帯預かってね」とお母さんに話しました「もちろん、預かるわ」

そんな仲良しで前向きな親子の姿を見る事が出来るのは最高の充実感をこちらも頂けます

 

お母さんの生徒さんに対する想いが伝わった事が、この生徒さんの飛躍に繋がったと想いますが

複数の必要条件が揃った事が功を奏したのは言うまでもありません

お母さんは必要に応じて授業のコマ数を増やし

こちらのご提案通りにしてくださった事

こちらも本気で挑んだ事

そして、生徒さんと相性の良い優秀な講師がいた事

生徒さんが取組みだしたらトコトンやる性格だった事などです

 

 

皆さんのお子さんも、きっと何かのきっかけで飛躍します

そのきっかけが何なのか?何がきっかけになるのか?とまずは模索する必要があるでしょう

ビリギャルの話も当教室の生徒さんの話も特別な事ではありません

まずは信じて取組んでみる事から始まります!

まずは行動してみましょうね!

 

2部に分けて書かせて頂いた当教室の生徒さんの話ですが

7月号エコレポに記載される予定です

ぜひそちらもご覧ください