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アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

瓢箪山古墳第2次調査 現地説明会

2017-05-28 15:38:16 | 現地説明会
 平成29年2月4日(土)
 昨年に引き続き、今年も瓢箪山古墳の発掘調査の現地説明会があった。近鉄王寺駅からワンマン電車(この電車がなかなか味があっていい。)に揺られて、但馬駅下車。瓢箪山古墳へ向かう。瓢箪山古墳は、三宅古墳群と呼ばれる5世紀後半から6世紀に前半にかけて築造された古墳群に属している古墳である。三宅町としては初めての学術的な発掘調査であるらしい。

 第1次調査に成果については、こちらを参照→「瓢箪山古墳 現地説明会」

 今回は、墳丘の南側部分を中心に墳丘の規模を確定することを目的に調査が実施された。

 【5トレンチ】

 

 前方部の裾と周濠を検出。

 

 前方部の全面部分に、周濠の中に高まりがあり、渡堤の可能性がある高まりが検出された。ただ、トレンチ抗が周濠全体を調査しきれていないので、確定的なものではないとのこと。

 【6トレンチ】

 

 前方部と周濠を検出。墳丘側に多数の埴輪片が見つかっている。同時に一番周濠の端に近いところに、女性を思わせる人物埴輪の胴体部分と腕が見つかっている。きれいに首から上が欠損している。

 

 説明会の解説では、女性と思われる人物埴輪には、乳房があったと思われる。こういった乳房を表現する人物埴輪は、関東地方の古墳に多く出土することから、そういった地方の埴輪工人とかかわりを想定されるとのこと。天皇の屯倉とかかわりがあると考えられるこの地でこういった関東地方との関係を示唆するものが出てきているというのは、例えばこういう屯倉の管理の仕事に、関東地方の豪族が出てきているということも想定できそうな気がする。
 この人物埴輪については、外堤の上にあったのが転がり落ちたのではないかと考えられているとのこと。

 

 墳丘側では、円筒埴輪も見つかっている。

 【7トレンチ】

 

 後円部の裾と多数の埴輪片が検出された。ここからは犬をかたどった動物埴輪が見つかっている。

 

 犬の動物埴輪について、耳や鼻さきが欠損しているが、首輪と思われる突帯や装飾品を表したのか、顔の部分に線刻がある。

 

 犬の表情が妙に悲しげに見える。被葬者にかわいがられていた犬を表しているのかもしれない。

 【8トレンチ】

 

 【9トレンチ】

 

 後円部と周濠が検出された。前方部と比較すると埴輪類がほとんど検出されていない。前方部を中心に埴輪などが立てられていたようである。
 最後に、これらにより、瓢箪山古墳の木野としては、全長約40m、後円部約26mの前方後円墳に復元できることになった。また、三宅古墳群の調査については今後も続けてようである。

 三宅町では、ちょっと歩くとすぐに古墳上の高まりを見つけることができる。(古墳じゃないのもあるかもしれないが。)

 

 三宅古墳群の調査は続く様子なので、これらの古墳のようなものの解明もこれからの楽しみである。

 

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