日々乃家日誌 まにまに・てい子の日々の発見

母まにまにが娘てい子と始めた、日々の発見を綴るブログです。

納骨

2017年06月21日 | 死について

四十九日はこの上ない晴天だった。


車で実家に移動して

法要を引き受けてくれた友人のお坊さんと身内と合流した。

遺骨と位牌と線香とライターと供物を持って

誰がどの車に乗るか決めて、霊園に向かう。


わかりにくくはないはずなのにいつも見つけるまでちょっと迷う。

東京は地震が多いからか墓石がなかなか動かなくて

石屋さんが苦労して時間がかかった。

みんな珍しいので開いた墓の中をのぞきこんだ。

いいかわるいかわからないけど、母は真ん中にどんと落ち着いた。


選んで買った白いダリアとピンクの百合とトルコききょう。

花の向きを直したり消えたろうそくに火をつけたり

どくだみが強く匂うなか、私たちはそれぞれできることをした。


終わってからみんなで青山通りまで歩いて中華料理で会食をした。

母の写真の前にはビールと焼きそばと春巻き。

母が好きなものを頼んでくれた人、ありがとう。


うまく言えないけど不思議な一日だった。

なんだか落ち着かないような、でも悪くない一日だった。


人が人とあることという不思議さ。あり難さ。

私たちは出会い、別れるけれど、出会ったことは失われることがない。

強く香るどくだみのように、見えなくてもそこにある。


母の不在という時間に私たちは入っていく。

新たに流れが戻っていくように。













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