日日不穏日記gooブログ版

虫はイヤ?コチニール色素の安全性談義

 今日は雪か?だったら朝渋滞だな・・・と思ってたら、雪どころか日が射してて通勤への影響はゼロ。まぁ今週末はあまり天気は良くないようだから、徐々に冬モードになってくだろうし、今日は冬物ジャンパーじゃないと寒いわ。さて、最新号の「食品と暮らしの安全」には紅かまぼこに使われるコチニール色素についての記述がある(メルマガ記事)。裏面には原料になるエンジ虫をコップに入れて赤い色素が出てくるところを撮影。害虫抵抗性:遺伝子組み換え作物で“虫が死ぬ”場面を撮影して「虫が死ぬ作物を食べますか?」とNON-GMキャンペーンを張ったのと同じ構図。こういうの見れば、虫が原料のコチニール色素なんてイヤだよな・・・って普通思う。赤色系の合成着色料(いわゆるタール系色素)の安全性に問題ありって生協などの消費者運動で批判されて天然系の色素にシフトしてきたわけだろうし、アカネ色素が、発がん性が認められ食品添加物としての指定を解除されたこともあって練り製品の着色料として広く使われてるのだ。この記事には安全性についての言及はなく、「虫が原料の色素は食べたくない」というのみ。否定派である渡辺雄二氏(『買ってはいけない』の著者)は<強制経口投与やエサに混ぜたケースでは異常はなく、細菌を使った変異原性試験では陽性と判断された>と書く(『全網羅 食品添加物危険度辞典』ワニのNEW新書 99.1)。ここには「3~6%のコチニール色素を含んだエサを2年間マウスに自由に食べさせて、ガンの発生がなかった」って書いてあるから、否定派の文献ですら安全性は高いってことを証明してるんじゃないかな。日生協の資料では「ごく一部の食経験しかないので、十分とは言えないが比較的詳しく安全性が調べられている。催奇形性と細胞毒性についてはさらなる確認が必要で使用は控える方がいいが、他の赤色系着色料と比べれば安全な部類に入る」(『天然添加物安全性評価資料集』 [第一版] 日生協 98.3)とあり、日本で一番詳しい『第七版 食品添加物公定書解説書』(廣川書店 99.6)にも特段問題になる記述は見当たらない。虫が原料というネガティヴ要素があるため、データーが少ない天然添加物としてはよく調べられているし、安全性は高いってことは知っておいたほうがいいと思う。それでも虫はイヤっていう感情はわかるけどね。それは虫差別だという“KOMOのこんぶページ”にあるコチニール色素のページはこの色素について最も情報を網羅してるものと思ってるので一読されたし。

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