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一昨日、日本画家の平山郁夫氏が亡くなったニュースを聞いた時に、異口同音に言ってたのが、日本画壇の“第一人者”“最高峰”っていう言い回しに、被爆体験から、平和を願う作風、仏教やシルクロードなど文化遺産を描き、世界の文化遺産を保存・修復する活動をしたって、言葉が続く
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確かに平山氏は日本でもっとも有名な画家だよ。東京芸大の学長も務めたし、数え切れないほどの受賞を重ねて、国内のいろんな団体の要職を務めた人物さ。
それに、国内の画家ではずば抜けて、高値の画家だとも言われてる。何と一号あたり、600万円!
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でもさ、平山氏って、海外では全く評価されてない。オークションで売買されることもほとんどない(前掲書、P.54)。
朝日新聞の記事を読んでても、評価されるのは、社会活動であって、絵そのものがどう優れてるのかって記述が全くないのはなんでだろうか?
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僕は美術館に行くのは好きな人だけど、美術の真贋を評価する“目”なんて全然ないよ。でも、平山氏が評価されてるのは、社会的な地位、影響力、名誉であって、画家としてのそれであるとは、どうも思えないんだよね。
氏にはこんな発言もある。ジャポニズムがヨーロッパで流行したことに関して、「浮世絵は所詮、庶民の芸術で、廓の話から発達したもの。きちっとした人格のある作品とは言えませんし、日本美術の中でも傍流に過ぎない」(同、P.53)。
凄いね、この特権意識。狩野派を筆頭にした社会的な地位や身分のある画家の作品にしか価値を認めないってことなんだろうか。
平山氏への批判は金田弘治『検証 平山郁夫の仕事』(秀作社出版、95.11)に詳しいし、“盗作疑惑”への言及もある。
あぁ、そうそう。被爆者だったら、シルクロードで行われている核実験に対して異議申し立てをすべきだって皮肉もネット上ではされてるね。
僕は平山氏の“被爆体験”や平和への祈念というのは、自分の名を売るためのストーリー作りじゃなかったかって思ってる。現地へ繰り返し行くことで、“第二の被爆”をして、寿命を縮めたとしたら、これに勝る皮肉はないんだけれども。
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