平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

ラズロ博士講演会「宇宙は記憶を持っている」(2)

2005年03月27日 | Weblog
アーカーシャとは、「虚空」を意味するサンスクリット語です。平凡社の大百科事典(CD-ROM版)の「虚空」の解説より――

****************************************
サンスクリットのアーカーシャの漢訳で,一般に大空,空間,間隙などを意味するが,古来インド哲学では万物が存在する空間,あるいは世界を構成する要素,実体として重要な概念の一つである。地・水・火・風の〈四大〉に虚空を加えて五元素ともいわれ,これに五感(香・味・色・触・声)を関連づけるサーンキヤ学派やバイシェーシカ学派の思想のもとでは虚空が聴覚と結びつき,音声は虚空の属性とされた(西洋哲学の〈エーテル〉の概念に相当)。仏教では〈六界〉の一つ(空界)とする一方,実在論的な部派では不生不滅の常住な存在(無為法)に高めた。広大無辺,永遠,清浄,無障礙(むしようげ)などのあり方を備えていることから,しばしば絶対者,超越,真理の概念と結びつけられる。
****************************************

アーカーシャという語がよく使われるようになったのは、近代において、神智学や人智学がインド思想を西洋風にアレンジして利用し始めてからのことではないかと思います(このへんのところは、詳しい方にお教え願いたいものです)。西欧的神秘思想では、宇宙には、世界のすべての出来事を記録する場(アカシック・フィールド)があり、超能力を開発すればその記録(アカシック・レコード)にアクセスし読み取ることができる、という観念が生まれました。日本語にも翻訳されているルドルフ・シュタイナーの『アカシャ年代記より』という本はその代表です。

ラズロ博士の考えは、最新の量子理論・宇宙論が存在の基底として示唆する量子真空場は、神秘思想で語られるアカシャと同じように、宇宙の一切の出来事を記録する情報場としての機能も持っている、というものです。